Secure Back 3は、コンピュータのバックアップを簡単に行なえるユーティリティだ。ファイルの更新を監視しており、リアルタイムでのバックアップが可能。さらに、遠隔地のデータセンターへのバックアップも簡単に行なえる。
ビジネスを止めないためのSecure Back 3

Secure Back 3のパッケージ
近年、業務で作成したデータのバックアップの重要性が高まっている。トラブルや災害によるデータ消失は、データそのものが失われるだけでなく、BCP(事業継続計画)の観点から、取り引き相手との信頼関係を崩すことにもつながるからだ。
バックアップは直接的な利点がないのに、業務の手順が増えてしまうため、なかなか新たに始めるのが難しいものだ。では、業務向けのバックアップツールには、どのような機能が求められるのだろうか。
用途や使用する規模によって多少は異なるが、それは自動バックアップと簡単な管理という2点に集約されるだろう。
日々の業務に追われているユーザーからすれば、業務の手順が増えるというのは、喜ばしいことではない。毎日増え続けるデータのバックアップは、極力自動化されているべきだ。また、管理やバックアップしたデータのリストアなどに手間がかかるようでは、使いやすいツールとはいえないだろう。Secure Back 3は、これらの2つの要求を高いレベルで実現しているバックアップ用のユーティリティだ。複数台のクライアントPCやサーバのバックアップを、1台で実現できる。
遠隔地へのバックアップも可能
バックアップはデータの重要性と予算によって、どこまでをカバーするか変化する。たとえば部内のサーバにバックアップをしておけば、作業マシンにトラブルが起きてもデータは守られる。しかし万が一、火事が起きてしまった場合には、同じ室内へのバックアップでは不十分であり、対策としては遠隔地にバックアップを置く必要がある。ただし遠隔地にバックアップを置くとなると、今度はデータの漏えいを防ぐ必要が生じる。このようにバックアップをまじめにやろうとすると、考慮すべき問題がいろいろと生じてくるものなのだ。
Secure Back 3は有償のオプションとして、部内のバックアップサーバから遠隔地のデータセンターにデータをバックアップする仕組みを備える。データセンターまではVPNを用いて接続されるうえ、データそのものも暗号化されている。現在Secure Back 3では東京、那覇、そして所在地非公開の合計3カ所のデータセンターを利用し、データを多重に保管するようになっているという。
なお、データセンターを用いたバックアップはSecure Back 3 Standard Editionでのみ可能で、ローカルのバックアップサーバだけで運用する場合には、Secure Back 3 Lite Editionが用意されている。Standard Editionにもローカルのバックアップサーバが必要になるため、表1に示したようなスペックを満たすIAサーバが必須だ。
OS | Windows Server 2003 R2日本語版 |
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CPU | Pentium 4 3GHz以上(デュアルコア推奨) |
HDD | Cドライブに2GB以上の空き容量 |
HDD構成 | C:システム領域、D:データ領域(固定) |
Webブラウザ | Internet Explorer 6 SP2、Internet Explorer 7 |
表1 バックアップサーバの要件
(次ページ、「Webブラウザで簡単管理」に続く)
