Windows Vistaを使っている人が、最初に戸惑ったのは「ユーザーアカウント制御」(UAC、User Account Control、関連記事)ではないだろか?
UACはシステム設定や管理者アカウントを必要とする操作を行なう際に、承認を要求する機能だ。ユーザーのアカウント(権利・権限)を制限して、不用意な設定変更によるトラブルや、マルウェアの感染などを防ぐことを目的としている。
しかし、頻繁な承認画面の表示によるわずらわしさや、UACの存在を考慮していないソフトウェアでの不具合といった問題もあり、パソコンに習熟したユーザーでは、オフにされてしまう場合も少なくない。
UACをオフにするのは簡単だが(関連記事参照)、実はUACの動作は、ユーザーが細かく設定できることをご存じだろうか? 今回はその方法を紹介しよう。
UACの詳細設定の手順
まず下記の手順で、設定ツールである「ローカルセキュリティポリシー」を起動する。
- コントロールパネル
- ↓
- 管理ツール
- ↓
- ローカルセキュリティポリシー
このツールは、ツリー形式で設定項目がまとめられている。UACの設定は下記にある。
- ローカルポリシー
- ↓
- セキュリティオプション
- ↓
- 「ユーザーアカウント制御:~」で始まる項目
ここには10項目がある。例えば、下から2番目の「昇格のプロンプト時にセキュリティで保護されたデスクトップに切り替える」(初期設定では有効)は、UACの警告ダイアログが表示されたときの挙動を指定するものだ。これを「無効」にすると、警告ダイアログ表示の際にデスクトップ画面表示が暗転せず、表示中もほかのアプリケーションやWindowsの操作が可能になる。
また、「管理者承認モードですべての管理者を実行する」(初期設定では有効)を無効にしてしまうと、管理者の操作は無条件に承認されるので、UACの警告ダイアログ自体が表示されなくなる。そのほかにも、「アプリケーションのインストールを検出し~」が有効の場合、インストール時の承認が1回で済むなど、ユーザーの手間が省ける(関連記事2)。
