東芝の薄型テレビ「レグザ」(REGZA)の秋冬モデルのキーワードは「超解像」。キャッチフレーズではなく、研究が進む最新技術の名称だ。
超解像技術は、低解像度の複数の画像から1つの高解像度・高精細な画像を創り出す技術。映像のアップコンバート処理においてより高精細な映像を得られる。
東芝はこの超解像技術に力を注いでおり、昨年10月に開催された「CEATEC JAPAN 2007」で「SpursEngine」と組み合わせた超解像技術のデモ展示を行なっている。
超解像でDVDをよりきれいに見る!
新しいレグザでは、テクスチャ(模様)の部分に超解像技術を適用する。
まず入力された映像から高解像度映像を生成する。それを低解像度の映像にダウンコンバートし、入力された元の映像と比較して差分を検出。差の出た部分(映像圧縮時に顕著に変化した部分)に補正処理をかけることで解像感をアップする。
CEATECのデモはSpursEngineを使用していたが、今回のレグザでは従来の画像処理回路を強化した「メタブレイン・プレミアム」で超解像処理を実現する。
従来の「パワー・メタブレイン」から超解像処理の調整機能を搭載したほか、周波数ヒストグラム解析を強化している。
なお、「Cell」の技術を応用したSpursEngineは、その強力な処理能力により超解像処理を何重にも繰り返して画質を向上させていたが、メタブレイン・プレミアムではそこまでの処理能力がないので1回のみとなる。
超解像技術を搭載するのは「Z7000」「ZH7000」「FH7000」の3シリーズだ。