このページの本文へ

子供たちに夢を与える北国のロボットサークル「ロボットアーキテクト」

アトムやドラえもんは北の国から!?

2008年07月11日 13時00分更新

文● 末岡大祐/アスキーネタ帳編集部

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

札幌のロボット事情

 そういえば、このサークルの人たちがロボットを作る際、どのようなところでパーツなどを購入しているのだろうか。札幌のロボット事情を聞いた。

「札幌のロボット事情は遅れていますね。他の地域に比べて圧倒的に」

 と、中野さん。関東や関西はパーツのお店どころかロボット専門店まであるが、北海道にはそれがないという。だから通信販売か、まったくロボットと関係ないお店で電子パーツを買うしかないのだ。秋葉原に買い出しに行くこともあるらしいが、それが目的ではなく、関東近郊で開催されたロボットイベントに参加するついで、という感じらしい。当然、他の部員から山ほど買い物を頼まれるという。しかし、店頭で実際に見ながら買う楽しみは格別だそうだ。

 では、札幌、ひいては北海道ならではの苦労話はあるのだろうか。

「やっぱり部室が死ぬほど寒いことでしょうか(笑)。夏は涼しいからいいんですけど、冬は18時で暖房が切れてしまいます。そうなると自分たちでストーブを焚かなければいけない。ひとつのストーブで出せる熱量はたかが知れているから、みんな凍えそうになりますよ。手がかじかんで、ネジが回せなくなったりすることもありますから。ロボットも非常に冷たくなるので、触りたくなくなりますね。ロボットにとってみれば熱くなるよりはマシでしょうけど」

「それよりもなによりも、結露が一番恐ろしいです。冷たいところから暖かいところに入ったら、しばらく放置しておかなければいけないんですが、うっかりすぐに電源を入れてしまい、バチっと結露でショートさせてしまったこともあります。中身のコンピュータを全部取り替えるハメになったという(笑)。冬はその点も気を遣わなければいけませんね」

 ずいぶんと、苦労されていてるんですね。でも良かったこともありますよね?

「北海道ではライバルが少ないってことでしょうか(笑)。 東京だとライバルが大勢いるけど、北海道だとロボットサークルはウチくらいですから。そう考えると、北海道という場所だからこそロボットアーキテクトのアイデンティティを確立できたのかもしれません」

売っているものを、そのまま組み立てるのではなく、ワイヤレスのレシーバーをつけたり、USB経由でプログラムを書き込んだりと、中野さんならではのアイデアを盛り込んでいる

次のページへ続く

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン