マイクロソフトはWindows Vistaで地上デジタル放送(以下地デジ)が見られるようになる改良を行なっている。去る13日には記者説明会も開催し、「ボリュームゾーンPCへの付加価値」といった利点をアピールした。
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Windows Vistaの「Windows Media Center」上で地デジの野球中継をデータ放送付きで表示した状態。単に「見る・録る」だけでなく、データ放送とウェブサイトの連携など、テレビでは実現困難なサービスの提供が期待される |
しかし、実際に対応した製品が登場するのはまだ先であるため、いまひとつ「何ができ、何ができないか」が分かりにくい面がある。
Vistaの地デジ対応について、現在判明している情報をQ&A形式でまとめてみた。
チューナー搭載PCのみ対応 後日アップグレードはなし
Q1 「Vistaが地デジに対応」して、何ができるようになるの?
A1 Windows VistaのHome PremiumとUltimateに搭載されている機能「Windows Media Center」上で、地上デジタル放送が視聴・録画可能になる。
地デジ視聴・録画を実現する追加機能のことを「Windows Media Center TV Pack」(以下TV Pack)と呼ぶ。この機能はWindows Media Centerを地デジ対応に拡張するものであり、Windows Media Centerを搭載するVista(Home PremiumとUltimate)にのみ対応する。それ以外のVistaのエディションには対応しない。
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EPG機能も、もちろん備える。EPGからの録画予約、キーワードを指定して、EPG内にキーワードを含む番組を予約する機能もある |
Q2 地デジ対応のVistaはどこで買えるの?
A2 単体販売はされない。TV Packを含むVistaはパソコンメーカーへのOEM提供でのみ出荷される。
パソコンメーカーはTV Packに対応する地デジチューナーを搭載するパソコンに、TV Pack入りVistaをプレインストールして出荷することになる。
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TV Packに対応を表明しているパソコンメーカー(写真中央)。富士通以外は、今までの地デジ対応ソリューションに欠けていたメーカーだ |
Q3 すでに持っているVistaやVista搭載パソコンを、TV Pack付きにアップグレードできる?
A3 できない。前述のとおり、TV Packを含むVistaは、パソコンメーカーにのみ出荷される。そのため、完成品のパソコンにプレインストールされた状態でした入手できない。TV Packのみを販売、または配布する予定もない。
