4)レートコントロールモードを「1-パス」にセット
「1-パス」は、別名「CBR」や「固定ビットレート」と呼ばれるモードで、常に右に表示されている「ビットレート」で映像をエンコードする。
5)「ビットレート」を変更して何本かムービーをエンコードしてみる
ここでは低めのビットレート500kbpsをしているが、これを1000kbps、2000kbpsと変化させ3本のムービーを出力させてみよう。
出力するムービーのファイル名にビットレートを書き込んでおくと比較するときに便利だ。
さて出力されたムービーが計算どおりのファイルサイズかを調べてみよう。
まず500kbpsの場合は、これに音声の128kbpsを加え、÷8してB単位に。さらに尺の×122秒することで、理論値は9577KB(=9.6MB)。だが実際のファイルサイズは、11MBと若干大きめだ。
同様に計算した結果は、次の表の通り。
ビットレート | ファイルサイズ理論値 | 実際のファイルサイズ |
---|---|---|
500kbps | 9.6MB | 11MB |
1000kbps | 17MB | 17MB |
2000kbps | 33MB | 32MB |
誤差はあるものの、ほぼ理論値に一致といった感じだ。
エンコードした映像は、コチラからダウンロード。
画質を比較してみるとどうだろう。
・500kbps
舞い散る木の葉が、エロくて写せないものなのかっ!というぐらいモザイクに!
・1000kbps
500bpsの倍のデータ量なので、それだけ細かい部分も描画できるようになってきているのが分かるだろう。
・2000kbps
さらに倍のデータ量なので、ほぼブロックノイズは解消され、動きのある木の葉もしっかり描画できてる。
動画なのでその一瞬(1/30秒)を切り取って映像比較するのは、いろんな要素が絡んでくるため正確な映像比較はできない。なにせ人の目は中心にいる人物に意識が集中するので、木の葉がどれだけハッキリと描画されようが、そこまで注目できないのだ。
ただ全体的に見て、ビットレートが高いほど高画質になるというのが、実験から体感できただろう。
(次ページへ続く)
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