ルート設定も簡単になった。視認性も良く、全ルートもひと目で確認できる。ナビ中に進行方向を指示してくれる矢印も左下のマップを隠さない位置に移動。こうした細かなブラッシュアップは、伝統あるMioMapならでは |
一般的なPNDとP560の最大の違いは、P560がWindows Mobile 6を搭載したPDAとしての機能を備えていること。あらかじめチェックしておいた乗り換えデータをメモリーしておけば、待ち合わせ先への経路や時刻表もひと目でわかる。また、ウェブでチェックした取材データをワードやエクセルにまとめておけば、いつでも確認できるのもありがたい。 もちろん実際の音声を内蔵マイクで収録しておくこともPDAならでは。
通常、ノートパソコンでやっていた作業が、P560一台でできてしまう手軽さは実際に使ってみるととても実感できる。これってWindowsと親和性の高いWindows Mobileならではの使い心地の良さで携帯電話ではマネができない快適さだ。
実画像を元に作成された分岐点での進行方向を表わす立体的な表示はとても分かりやすいものだ。これならうっかり間違うことも大幅に少なくなるだろう |
待ち合わせ場所に着いたら、カメラマンさんのクルマで一路富士宮へ。クルマに乗り込んでダッシュボード上にP560を装着! で、まず驚かされたのが新開発された車載マウントのデキの良さ。今回は、助手席側から操作しやすいように中央にマウントしたのだが、好きな位置に取り付けられ、しかもP560には両サイドにスリットが刻まれているので、文字通りスッと差し込むだけで装着は完了する。ガタツキも無く、クルマを降りるときは、スッと抜き取るだけのカンタンさ。また、上下方向だけでなく左右方向へもヘッド部分の角度調整が可能なため、P560を見やすい位置にセッティングすることが可能だ。
長距離ドライブなら、これに標準で同梱されているシガレットアダプター付車載用電源コードを差し込むだけで、装着は完了だ。
ちなみにカタログスペック上、満充電で約4時間のナビゲーションが可能とのことだが、今回、クルマと観光の移動時だけ電源ONという使い方をしてみたら、東京・九段下→富士宮→伊豆の国市韮山→東京・九段下というルートでの運用が可能だった。これだけのスタミナがあれば、満充電にしておけば、ちょっとした外出なら不安に感じることはないだろう。
ハイウエイモードでは、サービスエリアやインターチェンジまでの距離を一覧で表示してくれる。どのサービスエリアで休むかなんてドライブ中の計画も立てやすい |
さてP560のナビゲーションで、高速道路を富士宮へと向かう。インストールされているナビソフトは、Mio DigiWalker シリーズでお馴染みのMioMapなのだが、かなりの進化を見せてくれている。特に交差点や高速道路での分岐点では、実写画像を元にして作成されたルートの立体的な表示や、方面看板がポップアップするため、進行方向を見誤ることはない。また、住所・番地まで絞り込める住所検索や、電話番号検索も追加。液晶画面に表示されるナビゲーションの開始ボタンなど、使いやすさは旧バージョンから格段に進歩している。
ハイウエイモードでは、ルート上のポイントが一覧になり、主要ポイントまでの距離がひと目でわかるのはありがたい。
富士山がくっきりお出迎え! 料金所までの距離も表示してくれる |
また、新しくなった検索メニュー画面も「MAPCODE、施設検索、お気に入り一覧、電話番号検索、住所検索」と一覧で表示されるようになり、施設検索内では、さらに「周辺検索、ジャンル検索、50音検索」を実行できる。目的地に到着して周辺を検索する場合など、とっても便利な機能だ。
富士宮焼きそばランキングNo.3の「きふね亭」に到着。暖簾が焼きそば屋さんらしくない店構え |
最初に目指すは、焼きそばで全国的に有名になった富士宮だ。もちろん昼食は、焼きそばの予定。数あるお店の中から、「きふね亭」をチョイス。編集部のある東京・九段下から、首都高速、東名高速道路を富士インターチェンジで降りて150kmほどのコース。僕たちを初春の雪をかぶった富士山がお出迎え。
ハイウエイモードでは、インターチェンジやサービスエリアまでの距離が逐次表示され、「後どれぐらい?」がいつでも確認できてとっても安心。
「きふね亭」は、富士宮焼きそばランキング第3位にランキングされる実力店。元々が小料理屋さんらしく、暖簾のある店構えは、焼きそばのイメージとは、ちょっと離れた感じ。
焼きそばの焼き上がりを待つ間、手持ちのBluetooth内蔵ヘッドフォンステレオと接続設定。ワイヤレスマネージャーの指示に従って操作していくだけで、簡単に接続できる |
焼きそばを焼いていただいている間、P560をBluetooth内蔵のヘッドフォンステレオと接続。本体には、SDメモリースロットを内蔵しているから、大容量のメモリーカードを使えば、MP3や動画ファイルを視聴可能(メーカー推奨は2GBまで。4GBや8GBのカードは基本的には使えるが、ものによっては認識しないこともある)。
Bluetoothの認識もとってもカンタン。ワイヤレスマネージャーを開き、Bluetoothを選択。新しいデバイスの認識を選べば、自動的にデバイス名が現れるので、スタイラスペンでタップするだけだ。
お待ちかねの焼きそばを食べながら、SDメモリーカードに入れてきて動画ファイルを視聴。こんな使い方ができるのもPDAベースのP560ならではだ |
お店の方が焼き上げてくれた焼きそば。コシのある麺が特徴。麺の味を楽しめるのが、富士宮焼きそばの味わいかもしれない。それなりにボリュームがあるのだが、あっさり完食。
電話番号検索で次に向かうスポットを目的地として入力。数字を入れるだけでOKってやっぱり、ラクチン |
浅間神社の総本社である富士山本宮浅間大社。社殿などのきちんとした作りはさすが国指定の文化財。気持ちもきりりと引き締まる。富士山との風景は、とても美しい |
富士山本宮浅間大社は、全国に1300余にのぼる浅間神社の総本宮であり、富士信仰の中心地だ。もちろんご神体は富士山であり、頂上に奥宮がある。富士山の八合目より上の部分は、登山道、富士山測候所を除き浅間大社の境内とされている。関が原の戦いで戦勝した徳川家康が寄進したとされる本殿、拝殿、楼門などが現存していて、本殿は国の重要文化財の指定を受けている。参道から、本殿へと向かうとその荘厳な造りは、一見に値するもの。なにより快晴の富士山を望みながらの参拝は、気持ちのいいものだ。境内内には、南極の石や富士山の火山弾などの奇石が陳列されるなど、見所も多い。
境内内にある南極の石と火山弾。ちょっと石とは思えない外見は一見価値あり |
大社そばのお宮横丁は、「御くじ餅」などの土産物や、地域の名物鱒のフライを挟んだ「マスバーガー」や「ルイビ豚」の溶岩焼きなどを食べることができる。もちろんこちらでも富士宮焼きそばも。
お宮横丁は、浅間大社のお土産処。御みくじ餅、マスバーガー、ルイビ豚など、地域の名物が食べられる。もちろん富士宮焼きそばは、こちらでもOK |
持参したペットボトルで、名水を汲み。さぁ、一般道を通って韮山へ。
近所で富士の名水を汲み、富士山を見ながら、一路伊豆へ向かう。なんたる贅沢 |
韮山いちご狩りセンターは、JA伊豆の国が運営する施設。周辺には、菜の花が咲き乱れ、富士山を望む風景もなかなかのもの。特産の甘~い「紅ほっぺ」を摘んでガブリとかじり付くと甘さとほど良い酸味が口いっぱいに広がる。30分の時間制限一杯まで美味しくいただいた。お土産には紅ほっぺの特徴を生かしワインにつけた韮山特製いちごジャムを購入、普段意識せずに食しているものでも日夜進化していることに改めて感服。片手にP560で帰りのルートをチェック。
韮山いちご狩りセンターは、午前9時から午後4時までの受付。入場料1500円で30分間食べ放題。紅ほっぺ、章姫が楽しめる。咲き乱れる菜の花摘みもサービスで実施されている |
P560のお気に入りスポットに早速登録。自分なりのスポットを次々に登録していけるのも楽しみのひとつだ |
沼津インターチェンジから東名高速道路、首都高速のルートがサクサクと表示されて気持ちいい。夕陽に染まる空と富士山に見送られながら帰路に就いたのであった。
夕闇迫る中帰路へ。沼津インターチェンジまで事故渋滞に巻き込まれたため、迂回路を探す。こんなときにもP560の存在は頼もしい |
ナイトモードは、ブルー画面が基調、落ち着いた発色で必要な情報はキチンとわかりやすく表示される |