年末年始は、職場や学校で宴会やパーティー、合コンが花盛りだ。そんな場では、何か気の利いた子ネタを披露して、みんなで一緒に盛り上がりたいもの。
宴会ネタというと、今年一年を振り返って見ても、体を張って観衆を楽しませる「安易な一発芸」はいろいろ思い当たるだろう。しかし、一発芸は諸刃の剣で、集まった人々によっては場をシラケさせてしまうこともある。
インテリジェンスと高度な好奇心を持った仲間が集まる場では、「ガジェットで話題をかっさらう」というのも一興だ。今回は、筆者が今年宴会で実際に見せて、予想通りウケたガジェットと、予想に反して意外とウケたガジェットのベスト5をご紹介したい。
もちろん、このガジェットが皆さんの宴会で必ずウケるとは限らない。それは、その当事者がガジェットを取り出すタイミングや、巧みな話術などコミュニケーション「力」によるところが大きいこともまた事実なのだ。
【1】女子のハートをガッチリ!「Rolly」
DAP(デジタルオーディプレーヤー)が巷にあふれる今年の秋、多くのモバイルミュージックマニアの失笑を買った商品がある。ソニーの「Rolly」だ(関連記事)。
Rollyは最初にティザー広告によるチラ見せがあり、ネットではソニーから「iPodキラー」が登場するという前評判が立った。ところが、実際のRollyは、今は生産終了になったロボット犬「AIBO」の弟分のような存在だった。個人的には、本年度、最高の宴会芸を見せてくれる「ベスト・オブ・ミュージック・プレイバック・ガジェット」だと思う。
Rollyは、広い会場の立食パーティでも、掘りごたつで和食を囲む居酒屋小宴会でも、50cm四方のテーブル・スペースがあれば、究極のモーション・プレゼンを完璧にやってくれる。
2台のRollyがデュエットでピンクレディーの「ペッパー警部」に合わせて踊る姿や、アニメ「キテレツ大百科」のエンディングテーマである「はじめてのチュウ」に合わせて一人孤独に円弧を描きながらモーションするRollyの姿。これらは確実に女子のハートを捉え、パフォーマンスが終了すると、いつも「可愛いぃ~!」の連呼がエンドレスとなる。
Rollyの3万9800円という価格を高いと見るか安いと見るかは、あくまで「投資対効果」だろう。その効果を引き出せるかどうかは、結局アナタ次第なのだ。
ときどき「でも、1年後には使っていない気がするので、もったいない……」という声を聞くことがあるが、来年の今頃、まだRollyが現役なら、それはガジェットではない。ハイピーク/ショートライフである点こそ、本物のガジェットの神髄なのだ。