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【レビュー】最新自動画像処理を採用したハイエンド複合機 キヤノン「PIXUS MP970」

2007年11月08日 15時00分更新

文● 行正和義

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 高機能・多機能化が進むインクジェット複合機だが、各社とも今期の製品(2007年秋冬モデル)ではハードウェアの変更はそれほど多くはなく、プリンタードライバーや印刷用ソフトウェアの刷新に比重を置いている。キヤノン(株)の複合機ラインナップで最上位モデルに当たる「PIXUS(ピクサス) MP970」もこの傾向に則って、染料系6色(染料黒を含む)と顔料系黒の計7色インクを採用するなど、印刷機能そのものに大きな変更は加えられていない。仕様の変更点としては、スキャナー部が4800×4800dpiから4800×9600dpiに高解像度化しているほか、反射原稿用の光源が蛍光管からLED(発光ダイオード)になってウォームアップ時間が不要になったこと、有線LAN機能(10/100BASE-TX)の標準装備、地上デジタルデータ放送に対応したこと(地デジチューナーとネットワーク接続するとデータ放送の印刷が可能)、などが挙げられる。

キヤノンのPIXUS MP970
キヤノンの複合機最上位モデル「PIXUS MP970」


顔や人肌だけでなく、
背景とのバランスを考慮した補正が可能に


キヤノンのPIXUS MP810
キヤノンの2006年秋冬モデル「PIXUS MP810」

 ボディーデザインは一新され、MP960の逆台形デザインから、角を落とした直方体ボディーとなった。2006年秋冬モデルの「MP810」や「MP600」(関連記事1)などに似た形状となり、ラインナップとしてのデザインの統一性が取られたようだ。また、MP960までの逆台形デザインは底面より天板のほうが広くしてあるため、フラットベッドスキャナーの天面(原稿台)の広さを確保しながら、同時に設置面積をいくぶん抑える(排紙トレーの収納時など)効果があったようだが、光源の変更などスキャナーユニットの小型化によってフットプリントと天面のサイズを変える必要もなくなった、ということだろう。このデザインの変更にともない、高さで12mm、奥行きでは32mmほどMP960より小さくなっている。

トップカバーオープン時 カバークローズ時
スキャナのトップカバーの裏にフィルムスキャン用光源ユニット、圧板の裏にはフィルムガイドが配置されている操作部の液晶パネルと給排紙部を閉じれば四隅を落としたシンプルな直方体形状に。シルバーを基調にブラックがアクセントになっているのはPIXUSシリーズに共通する点だ

 3.5インチTFTカラー液晶ディスプレーとコントローラーホイール「Easy-Scroll Wheel」を中心とした操作も従来機と同様だが、従来機では印刷時の「ふちあり/ふちなし」設定がサブメニューに入っていたものが印刷メニューのトップ項目に移動するなど、メニュー階層を見直すことによって使い勝手を高める工夫がなされている。

前面 側面
フロント下部には前面給紙カセット、カセット上部にはCD/DVDレーベルプリント用トレーが配置され、排紙部の右にはメモリーカードスロットが備わっている前面排紙トレイ、背面給紙ガイド、液晶パネルを開いたところ。背面のガイドはコンパクトなので、壁面にほとんど密着させて置いても利用できる

 同社の最新プリンター/複合機の印刷機能で特徴的なのが、顔認識を含む「自動写真補正」だ。「PIXUS mini 360」(関連記事2)などでも採用されているこの機能は、画像解析技術によって画像の撮影シーンを推定し、シーンに合わせた画像補正を行なうもので、顔検出機能も搭載しており、人の顔や人肌を適正な明るさ、発色としたうえで、背景を含めた画像のバランスを調整している。従来のプリンタードライバーにも露出や発色の補正機能として「キヤノンデジタルフォトカラー」があるが、さらに強化して画像処理の中心に据えたものと言える。

背面 背面のフタは両面印刷ユニットなどでの紙詰まりを取り除くもの(A4印刷ならば前面から取り除ける)。電源、USB、LANケーブルのいずれも、コネクターは奥まった位置に配置されている

 これらの設定はパソコン側の印刷ユーティリティーソフト「Canon Easy PhotoPrint-EX」で、写真印刷時に補正のON/OFFを指定することで行なうほか、プリンター単体で利用する際(メモリーカードからのダイレクト印刷)でもメニューから設定できる。また、顔の認識と補正に関してもEasy PhotoPrint-EXを用いることで輪郭強調と肌色発色補正をそれぞれ3段階の強度で設定でき、補正結果を画像ファイルに出力(別ファイルに保存)することも可能だ。

インクカートリッジ
スキャナーユニット部を引き上げれば印刷ユニットが現われ、インクカートリッジの交換が可能。インクカートリッジ(ヘッドとは別体)は交換時にLEDでライトアップされるのも従来どおり

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