デル(株)は4日、ハイエンドパソコンブランド「XPS」の新製品として、ゲームユーザー向けのハイエンドノート「XPS M1730」を発売した。グラフィックチップ(GPU)に「NVIDIA GeForce 8700M GT」を2基内蔵するSLI構成を標準搭載するなど、強力なパワーを誇る。最小構成価格は26万2500円から。
デルはXPSブランドで、特にゲーマー向けのハイスペックな製品を数多くリリースしている。その中でもXPS M1730は、ノートパソコンではまず見られないほど強力なコンポーネントを搭載した、まさに“最強”のノートパソコンとなっている。
特に注目されるのはGPUで、米エヌビディア社のノート用GPUでは最上位となる、GeForce 8700M GTを2基内蔵。GPU同士を直結して並列動作させることで描画パフォーマンスを向上させる「NVIDIA SLI technology」に対応する。同種のGPU単独の場合と比べて、ベンチマークテストでは40%弱~60%の性能向上を実現するという。ビデオメモリーはGPUごとに256MB搭載され、合計512MBとなっている。
液晶ディスプレーは17インチワイド(1920×1200ドット)サイズを標準搭載。BDドライブ搭載を選択すれば、フルHD解像度でのBDソフト視聴も可能となる。
XPS M1730はゲームのパフォーマンスを向上させる機能として、米AGEIA Technologies社が開発した物理演算プロセッサー「PhysX 物理演算プロセッサーカード」(関連記事)を内蔵可能となっている。国内で販売されるノートパソコンとしては初搭載の機能だ。詳細は公開されていないが、ノート用の「PhysX 100M」を採用しているものと推測される。内蔵を選択した場合の追加費用は2万6250円となっている。
そのほかのコンポーネントもハイエンドかつ豪華。CPUには最高でCore 2 Extreme X7900(2.80GHz)を搭載可能なうえ、BIOSでのオーバークロック機能により、最高3.2GHzでの動作が可能となっている。また、HDDは2台内蔵可能で、SSDの選択も可能だ。SSDを2台内蔵した場合、最大容量は128GB(64GB×2)となる。そのほかに、IEEE 802.11n(ドラフト2.0)対応の無線LAN機能を内蔵可能となっている。
4色のカラーバリエーション LEDも16色に点灯
XPSブランドの製品はデザイン面でも凝ったものが多い。XPS M1730もその系譜を受け継ぎ、本体天板カバー部分に4色のカラーバリエーションが用意されている。また、各所に内蔵されたLED「カラーイルミネーションライト」が、ゲームの動作状況に合わせて16色に点灯するといったギミックも備わっている(ゲーム側に対応が必要。細かい設定はできないが、ユーザーが色を変えることも可能)。
また、キーボード右上には「ゲーミングLCD」と称するモノクロの小型液晶ディスプレーが搭載されている。ここには対応するゲームの情報(点数や武器の弾数など)を表示するほか、CPUやメモリーの使用状況、メール着信など、ゲームの背後で動いているOSやアプリケーションの情報を、ゲーム画面を邪魔せずに確認するといった用途にも使える。
主な仕様と選択可能な主なコンポーネントは以下のとおり。最小構成価格は26万2500円。本日から受注を開始している。
XPS M1730の主なスペック | |
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CPU | Core 2 Extreme X7900(2.80GHz)、Core 2 Duo T7700(2.40GHz)、Core 2 Duo T7500(2.20GHz) |
チップセット | Intel PM965 Express |
メモリー | DDR2-677 1~4GB |
グラフィックス | GeForce 8700M GT×2 |
HDD | 120GB~500GB(250×2)、32~128GB(64GB×2) SSD |
光学ドライブ | 記録型BDドライブ、DVDスーパーマルチドライブ |
ディスプレー | 17インチワイド 1920×1200ドット |
無線通信機能 | IEEE 802.11a/b/g/n、IEEE 802.11a/b/g、Bluetooth |
サイズ | 幅406×奥行き302.6×高さ50.5mm |
重量 | 約4.81kg |
バッテリー駆動時間 | 未公開 |
OS | Windows Vista Ultimate、Vista Home Premium |