デル(株)が6月27日に発表したノートパソコン『XPS M1330』は、モバイルユースに適したサイズ・重量と、メインマシンに足るパフォーマンスを備えた、いわゆる“ハイパフォーマンスモバイル”と呼ばれるノートパソコンである。さらに、個人向けハイエンド製品のブランドである“XPS”の名にふさわしく、デザイン性も重視している。話題のハイエンドノートの魅力を、豊富な写真でご紹介しよう。なお、仕様の詳細については既報のニュース(関連記事)を参照のこと。
XPS M1330の外観上の特徴のひとつは、3色のカラーバリエーションが選べるバックパネルにある。今回紹介するサンプルは“ルビー・レッド”と呼ばれるカラーリングで、目にも鮮やかな赤のカラーとなっている。パネル表面は“マイクロサテン処理”と称する塗装となっていて、ややザラっとした指紋の付きにくい表面となっている。なお、液晶ディスプレーを開いた内側の色は共通で銀色、背面は黒を基調としている。
もうひとつの特徴は、サイズに比して薄いボディーにある。ディスプレーを閉じた状態では、先端に行くに従って薄くなるくさび形の形状をしていて、13.3インチというモバイルノートとしては大きめのワイド液晶ディスプレーを搭載しながら、意外に薄く感じるボディーデザインとなっている。ただし、重量自体は約1.8kgあるので、手に持てばずっしりとした重量を感じてしまう。
デザイン重視の姿勢のひとつには、搭載する光学ドライブにスロットイン方式のドライブを採用している点が挙げられるだろう。スタイリッシュなイメージを演出するのに一役かっている。また、液晶ディスプレーと本体をつなぐヒンジ部の形状にも凝り、ディスプレーからヒンジ部につながる部分は、緩やかなカーブを描いて円柱状のヒンジにつながっている。
左側面には一般的なアナログRGB出力に加えて、HDMI出力端子も装備されている。パソコンと外部液晶ディスプレーの接続には、デジタル映像出力を使うのが映像品質面でも適当だ。しかし、ボディーサイズに余裕のないモバイルノートには、コネクターの大きいDVI出力端子は適さない。HDMI出力の採用は、モバイルノートでも、本体だけでデジタル映像出力を可能にする手法として評価できる。ただし、Blu-rayドライブの内蔵はできないので、著作権保護された映像出力というHDMIの特徴が生かされないのは少々残念だ。
13.3インチワイド液晶ディスプレーを内蔵するモバイルノートにはほかに、ソニー(株)の“VAIO type S”シリーズがある。同じサイズの液晶ディスプレーを搭載するが、XPS M1330の天面・底面サイズはそれより若干大きい。モバイルノートとして人気の高い、10~11インチ級の液晶ディスプレーを搭載するノートパソコン(たとえばVAIO type TやLet's note R)と比べると、大きさの違いは歴然としている。しかし、その分広い画面により、アプリケーション操作時の快適さは上回っていると言えようか。
仕様の詳細については下記の関連記事を参照していただきたいが、13.3インチワイド/1.8kgとモバイルノートとしてはやや大きめの本機は、最新かつ最高性能クラスのコンポーネントを選択できるという魅力もある。「持ち運べるノート1台で、すべての仕事やホビーもこなしたい」というニーズを持つ人ならば、選択肢に加えておきたいノートと言えるだろう。