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サイボウズ元社長設立のLUNARR、新たなコラボレーション・ソフトで売上高100億円を目指す

2007年10月03日 20時58分更新

文● アスキービジネス編集部

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米国時間で10月1日、LUNARR Inc.はSaaS形式の新たなコラボレーション・ソフト「LUNARR」α版を日米同時に発表した。「ドキュメント共有+メール」の機能を搭載した同ソフトによって、5年後の2011年末にユーザー数100万人、売上高100億円を目指す。


すべてのドキュメントのやりとりはLUNARRで行なう


 米国時間で10月1日、LUNARR Inc.(以下、LUNARR社)はSaaS形式の新たなコラボレーション・ソフトウェア「LUNARR」を日米同時に発表した。現在はα版となっており、利用にはユーザーからの招待が必要。1アカウントあたり50名まで招待できる。LUNARR社は元サイボウズ代表取締役社長である高須賀 宣氏が、オレゴン州ポートランドに私費12億円を投じて2006年1月に設立した企業。同社としては今回発表したLUNARRが初サービスとなる。

LUNARR Inc. CEO 高須賀 宣氏

LUNARR Inc. CEO 高須賀 宣氏

 LUNARRは「ナレッジワーカーの生産性向上」を目的として、グループ間でドキュメントベースの情報共有を行なうために使用されるソフトウェア。LUNARRの最大の特徴は、「CREATE.FLIP.SHARE.」という独自のインターフェースを採用したこと。

 LUNARR上でドキュメントは「表」と「裏」という概念を持ち、ユニークな操作でコラボレーションが可能になる。まずユーザーはドキュメントを作成し(CREATE)、そのドキュメントを裏返す(FLIP)と、メッセージの送信画面や関連ドキュメントの登録画面、アクセス履歴などを管理できるようになる(SHARE)。ドキュメント1つひとつに各種共有機能を持たせられるため、複数ユーザーによるドキュメント作成時にありがちなバージョン管理の混乱などを避けることができる。

自分が招待したユーザーを確認する画面。ここでドキュメントやメールの検索なども行うことができる(画面クリックで拡大)

自分が招待したユーザーを確認する画面。ここでドキュメントやメールの検索なども行うことができる(画面クリックで拡大)

表画面。LUNARRユーザー同士でドキュメントの共有する場合、ここでローカルからアップロードしたり、新たに文書を作成する(画面クリックで拡大)

表画面。LUNARRユーザー同士でドキュメントの共有する場合、ここでローカルからアップロードしたり、新たに文書を作成する(画面クリックで拡大)

メッセージを書き込む裏画面。表画面と違い背景色が青色。ここでメッセージを書き込むことができ、履歴も残すことができる(画面クリックで拡大)

メッセージを書き込む裏画面。表画面と違い背景色が青色。ここでメッセージを書き込むことができ、履歴も残すことができる(画面クリックで拡大)

 LUNARRのアイデアは、高須賀氏が、「ナレッジワーカーの生産性向上の為に web 空間をもっと活用できないかと思った」ことで、同社の山本 勝氏は「法曹界やメディアなど頻繁にドキュメントを交換するユーザーには非常に役立つサービス。将来的にはすべてのドキュメントのやりとりはLUNARRで行われるようにしたい」と自信を見せる。

 LUNARR社は今回のα版と今後リリースするβ版は無償でサービス提供するが、2009年の春頃から製品版にシフトして、1ユーザーあたり月額1000円前後の課金を予定している。ただし、有償版のリリース後も新登録した利用者は1年間無償使用できることになっている。

 売上目標は5年後の2011年末にユーザー数100万人、売上高100億円。同社は10年後に全世界で1億人のユーザー獲得を目標としている。

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