このページの本文へ

日本オラクル、SOAアセスメント・サービス「Roadmap to SOA」を提供開始

2007年10月03日 13時53分更新

文● 渡邉利和

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

日本オラクルは10月2日、新たなSOAのアセスメント・サービスとして「Roadmap to SOA」を11月下旬より提供開始することを発表した。


顧客企業のSOA実現へ向けた道筋を提示


日本オラクル、SOAアセスメント・サー ビス「Roadmap ...

常務執行役員システム製品統括本部長 三澤智光氏

 「Roadmap to SOA」は、SOAの導入を検討する企業向けに事前の診断を行なうアセスメント・サービス。概要説明を行なった同社の常務執行役員システム製品統括本部長の三澤智光氏は、「米国では2年前から提供されており、全世界で1000社以上のユーザー企業での実績のあるサービスを日本に導入する」とした。

 Roadmap to SOAが対象とするのは、「SOAの方法論をシステムに取り入れることを検討してはいるものの、その展開方法がわからない顧客企業」。ヒアリング、ディスカッション、ワークショップなどの手法を用いて、顧客の形式知と暗黙知を引き出し、新しい気づきを醸成し、顧客企業自身でSOA実現の道筋(Roadmap)を構築することを目的とする。

日本オラクル、SOAアセスメント・サー ビス「Roadmap ...

システム製品統括本部Fusion Middleware技術本部長 成田裕次氏

 サービスの詳細説明を行なった同社のシステム製品統括本部Fusion Middleware技術本部長の成田裕次氏は、現在のSOAの需要を、標準ベースのテクノロジでインテグレーションを実現するための“SOA Based Integration”と、企業システム全体をSOAに基づいて再構築する“Enterprise SOA”の2種類に分類。「現状でのポートフォリオはSOA Based Integrationが90%、Enterprise SOAが10%」と説明する。加えて、「本来はSOA Based Integrationは、Enterprise SOA実現に向けた第一歩のはずだが、SOA Based Integrationの段階で一端終息してしまう例が多い」と話し、その理由として、SOA化のメリットを顧客企業が明確化できなかったことを指摘した。

日本オラクル、SOAアセスメント・サー ビス「Roadmap ...

Roadmap to SOAで実施されるタスクの内容と役割分担。本サービス顧客企業自身がロードマップを作成し、オラクルはそれを支援するというものであるため、顧客自身が実行するタスクもかなりある

 Roadmap to SOAは、ユーザー企業が主体となってSOA化に向けたロードマップを作成し、それをオラクルが支援するというもの。オラクルがSOAベースのシステム構築を実施するシステム・インテグレーションとは異なる。関連するサービスとして、Enterprise SOAを実現する意志が明確な顧客企業向けにインフラのロードマップを作成する「EAコンサルティング」や、具体的なシステム構築作業を支援する「SOAコンサルティング」などがすでに提供されており、Roadmap to SOAはこれらを補完する役割となる。

 オラクルでは、Roadmap to SOAを年内3社程度にテスト的に提供し、来年以降、本格的に展開する。価格は、2週間で300万円から。

 なお、Roadmap to SOAを実際に手がけるオラクル社内の担当スタッフは当初12名。年内にまず3社という目標は、人数から見た限界でもあり、かつ現状ではほぼユーザー企業も内定している状況だという。将来的には担当者を50名程度確保し、年間20~30件を手がけられるように体制を整える計画。

■関連サイト

カテゴリートップへ