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NRIの山崎秀夫氏と月アス小林編集長が対談

SNS、セカンドライフをビジネスに活用するには? ドリームゲートがセミナーを開催

2007年08月24日 20時11分更新

文● アスキービジネス編集部

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起業家養成スクールを運営するドリームゲート・カレッジ(主催:株式会社プロジェクトニッポン)は、「SNSビジネス・マーケティングコース」を8月29日から開講する。これに先立ち、8月22日夜、東京・渋谷で「ブログ・SNS・セカンドライフを使ったビジネス活用術」と題した記念セミナーを開いた。

SNS、セカンドライフをビジネス に活用するには? ドリームゲ...

コミュニケーションを理解するために、社会心理学を学ぶべし


 セミナーの講師を務めたのは、野村総合研究所(NRI)社会ITマネジメントコンサルティング部主席研究員の山崎秀夫氏と、月刊アスキー編集長の小林誠司。注目を集める“セカンドライフ”(米リンデン・ラボ社が運営する3Dコミュニティサービス)や“SNS/ブログ”におけるコミュニケーションの特質を踏まえて、これらをビジネスにどう活用していくべきか、対談形式で議論が展開された。

 はじめに、小林が「ブログやSNSをビジネス活用する前に、実際に何が起こっているのかを知ることが重要。ネットとリアルのコミュニケーションとは大きな違いがある」とした上で、ネットコミュニティでのコミュニケーションをどう捉えるべきか、問題提起を行なった。

SNS、セカンドライフをビジネス に活用するには? ドリームゲ...
野村総合研究所(NRI)社会ITマネジメントコンサルティング部主席研究員の山崎秀夫氏

 これに対して山崎氏は、「ブログやSNSは、日本の一般的な見方では、あくまでも“IT環境の一部”という理解。ところが欧米では違い、“社会環境”として捉えられている」と発言。「ネットでビジネスをしようと思ったら、まず社会心理学を学ぶべき。そういった視点が日本ではまったく欠けている」と指摘した。

 山崎氏がこう話すのは、リアルにしろインターネットにしろ、結局のところ、コミュニティビジネスを考える上では、そこに集う人間の行動特性を理解する必要があるからだろう。たとえば、「ネットの人間関係とは、社会心理学でいえば、“ペルソナ”(仮面をつけかえるように、時間や場所に応じた役割行動をとっていること)のひとつに過ぎない」(山崎氏)といった具合に、社会心理学的な視点で見ることで、そこで何が起きているのか、分析がしやすくなる。結果、「ほかの人とは違った見方の、新しい発想が出てくる」(山崎氏)。


あえて半匿名性を採用した、社内SNSの事例


 ブログやSNSという言葉は、ここ数年、ネットユーザーのみならず幅広い層に定着した感がある。最近のブログ・SNS業界のトレンドとして、小林は「ファンクラブ的なSNSや個人が主宰するごく小規模なSNS、グループウェア的な使い方も広がっている」と紹介。また、10代から圧倒的な支持を集めるケータイSNSの“モバゲータウン”を引き合いに、「世代層による細かな違いも出てきている」と説明する。

 一方、ビジネス活用という面では、社内コミュニケーション基盤にSNSを使っていく「社内SNS」も注目を集めている。山崎氏はユニークな取り組みとして、ある保険会社が導入した社内SNSの事例を紹介した。

 山崎氏によると、この企業では「あえて実名原理主義をとらなかった」といい、ハンドルネームを採用した。プロフィールのページを見れば実名と部署名を確認できるが、一部には完全匿名の掲示板も設けた。その理由は「フラットなインターネットの世界と、社内とではまったく社会環境が異なるため」(山崎氏)だという。

 企業に属する以上、社内での行動は常に役職や職階が付きまとう。この企業ではそれをとり除くことで、社員が不安を持たずに利用できるようにした。このことで、経営者にとっても、「悪い情報を含めて、現場で何が起きているかを吸い上げられるようになる」というメリットが生まれている。


【次ページ】セカンドライフビジネスの可能性は?

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