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仕事が楽しい! 人生が楽しい! 奧山 睦氏が語るSEのためのキャリアデザイン 第7回

第7回 1年のスタートに必須の「SWOT分析」 SEは、無駄のないキャリアビジョンを描こう!

2007年01月23日 00時00分更新

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外部要因について考えてみる

 次にSWOTのOとTを使い、あなたを取り巻く外部の環境について考えます。Oは「Opportunity=機会(好機)」、Tを「Threat=脅威」として分析します。

 たとえば自分が所属する組織や取り巻く経済状況、技術革新、規制、顧客や競合他社との関係、予測されるビジネスチャンスなどそれぞれを自分にとってのSであるのかOであるのかを振り分けていきます。

 SWOTのそれぞれすべてを分析できたら、最終的に2×2の軸でマトリクスの中に、自身のS、W、O、Tを書き込んで「SWOT分析」を完成させてみましょう。

 そしてマトリクスはただ完成させるだけでなく、さらにこの表をクロスで見る「クロスSWOT分析」(図3参照)していきます。この分析行為によりはじめて効果的な自分の取るべき今後の戦略を考えていくことができるのです。たとえば「O」で市場の機会を自分の強みで取り込んでいく方法を洗い出し、「T」で自分の強みによって脅威を好機に変えていく方法などをさまざまに分析していくのです。このようにして「自分自身の課題を解決するための問題発見と解決能力、実効性の高い方法」が明らかになっていきます(図4参照)。 

クロスSWOT分析
図3●クロスSWOT分析
マトリクスを双方向のクロスに見る
SWOT分析事例

図4●SWOT分析事例 強み・弱み・機会・脅威のそれぞれをクロス分析した結果、「自分の取るべき次の一手」がわかる(画像クリックで拡大)

SWOT分析事例

 さて、どんな分析結果になったでしょうか? 外部環境の分析は、定点観測が大切です。変化の激しいIT業界では半年後、1年後には外部環境は変わっていくことと思います。その都度見直して、点検していくといいでしょう。

 たとえば今あなたがいる位置は、「良い機会」に恵まれているものなのか、「脅威」にさらされているものでしょうか。キャリアビジョンを描いていくときは、このふたつの面を考えていくことも重要な課題です。この分析によって、「強さ」を持ち、「好機」に恵まれる道を選択していきたいものですね。

奥山 睦氏

著者 奥山 睦
財団法人社会経済生産性本部認定キャリア・コンサルタント、メンタルサポーター。
日本キャリアデザイン学会正会員。
専門的なITスキルとキャリア・カウンセリングを組み合わせて、キャリア系ポータルサイトの企画制作や執筆、講演などを行なう。
キャリア・コンサルタント有志によるキャリア開発専門サイト、「ウーマンズキャリアナビ」運営。


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