コンビニエンスストアのセブン-イレブンや、デパートのイトーヨーカドーなどを傘下に持つ(株)セブン&アイ・ホールディングスは27日、東京・四谷の同社本部ビルにプレス関係者を集め、同社の独自プリペイド式電子マネーサービス“nanaco”(ナナコ)を4月23日に東京都(町田市除く)のセブン-イレブンを皮切りに、順次国内の全国店舗(今年春時点で1万1735店舗)で展開すると発表した。
具体的には、5月14日に関東と東北のセブン-イレブンで、5月28日にはその他地域のセブン-イレブンで利用可能になる。さらに、夏ごろには(株)ジェーシービー(JCB)の展開するポストペイ式電子マネーサービス“QUICPay”機能との連携(同一カードで利用可能)を行なう。夏以降にはセブン&アイグループ以外とのポイントの連携を進め、今秋にはセブン銀行の新型ATMによるnanacoへのチャージ(入金)サービスを開始、秋以降にはイトーヨーカドーを初めとしたグループ各店舗、およびグループ外店舗でのサービス展開を進めるとしている。
nanacoは、独自カード(発行手数料300円)もしくはおサイフケータイ(発行手数料無料)で利用できるプリペイド式電子マネーで、当初はセブン-イレブンでの買い物に利用できる。カードにはクレジット(信販)機能がないため、チャージは現金で行ない、当面は店頭のレジで行なうことになる。チャージできる金額は1000円単位で、入金可能額は残高が最大3万円。
おサイフケータイは専用アプリを追加する必要があり、当初は(株)エヌ・ティ・ティ・ドコモ(NTTドコモ)とKDDI(株)のauの端末のみ対応。ソフトの配布開始は、NTTドコモが4月10日(公式メニューへの掲載は4月16日スタート)、auは4月12日(公式メニューに同日掲載開始)。時期は未定だが、ソフトバンクモバイル(株)も対応予定という。
さらに、現金/nanacoの支払い方法にかかわらず、購入金額に応じてポイント(税抜100円につき1ポイント)が貯まるサービスを用意している。1ポイント=1円換算、1ポイント単位でnanacoの残高にチャージできるが、変換時には1%の手数料(小数点以下は切り上げ)が必要。つまり、貯まった中から100ポイントをチャージする場合は、1%の1ポイントを使って100円チャージできる(101ポイント消費する)ことになる。前述の定率ポイント制度のほかに、キャンペーン期間などを設けて特定商品の購入で高いポイントを与える“ボーナスポイント”も併用するという。
また、万一カードを紛失したり、盗難被害にあった場合でも、残金情報は集中管理するセンターに残るため、カードの再発行時に残金の引き継ぎが可能という。
同社では独自のサービスを開始する理由として、以下ような事情を挙げた。
- 顧客のニーズを細かく把握するために、POSデータだけでなく、利用実績と合わせたマーケティングを行なう
- ほかの電子マネーを導入したときの加盟店手数料の外部流出を防げる
- セブン&アイグループの各店で共通のポイントサービスを導入することで、事業会社を超えた集客効果、サービスの提供が図れる
さらに、最高財務責任者(CFO)の氏家忠彦氏は、「今年を電子マネー元年と捕らえ、準備に取りかかってきた。携帯電話の支払いを主体に料金収納業務が年間2億4000万件を超え、加えてセブン銀行のATM、アイワイカードなどの金融決済基盤が揃ってきた。(電子マネーの利用状況によってつかんだ)顧客特性に合わせて、四季折々、歳時に合わせた情報発信を行なえるツールとして活用したい。今後は電子マネーそのものを決済インフラとして、他社との連携も図り、顧客にとって価値のあるチャネルとして輝けるように進めていく」と自信を見せた。
なお、同時にイメージキャラクターとして、体に七色の水玉模様を持つキリンのnanaco(ナナコ)も紹介された。長い首と横を向いた頭が数字の“7”に見えること、セブン&アイ・ホールディングス各社でコインのように手軽に使える、毎日=セブンデイズ使える、などの意味を込めたキャラクターと説明している。
