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アスキー的パソコン大解剖 第42回

Ryzen Threadripper 2950X激安パソコン自作講座 憧れの32スレッドPCを組む! (1/6)

2018年10月03日 17時00分更新

文● 藤田忠 編集●北村/ASCII編集部

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第2世代Ryzen Threadripperで
メニイコアPC自作に挑戦

 驚異の32コア/64スレッドを実現し、昨年の第1世代に続いて注目を集めているAMDのHDET向けCPUの「第2世代Ryzen Threadripper」(以下:第2世代Threadripper)。

1CPUで32コア/64スレッドを実現したAMDのHDET向けCPU「第2世代Ryzen Threadripper」

 なかなかの暴れ馬ぶりを見せ、乗りこなすにはクリエイター系アプリケーションが必須とも言える32コア/64スレッドの「Ryzen Threadripper 2990WX」に続いて、ついに投入されたのが本命とも言える「PCマニアとゲーマー向け」となるXシリーズの「Ryzen Threadripper 2950X」だ。

 16コア/32スレッドと第1世代Threadripper最上位の「Ryzen Threadripper 1950X」とコア/スレッド数は同じだが、製造プロセス12nmのZen+マイクロアーキテクチャーや最新の自動クロックアップ技術「Precision Boost 2」の採用、4.4GHzまで向上した最大ブーストクロックなど、いろいろ進化。

 それでいて価格は継続販売されている「Ryzen Threadripper 1950X」のプラス1万円程度となる11万7000円前後に収まっていると、日常用途からゲーミング、クリエイターな作業まで、1台のPCでいろいろなことに挑戦したいひと、狙い目のCPUになっている。

 今回はそんな「Ryzen Threadripper 2950X」を搭載した編集部おすすめの16コア/32スレッドPCを自作。さらに、そんなおすすめ構成をベースに極力コストを抑えた激安の2950X構成も紹介していこう。

第2世代Ryzen Threadripperのスペック表
シリーズ WXシリーズ Xシリーズ
型番 2990WX 2970WX 2950X 2920X
コアアーキテクチャー 「Zen+」マイクロアーキテクチャー
製造プロセス 12nm
プラットフォーム Socket TR4
物理コア 32 24 16 12
論理コア 64 48 32 24
ベースクロック 3.0GHz 3.0GHz 3.5GHz 3.5GHz
最大ブーストクロック 4.2GHz 4.2GHz 4.4GHz 4.3GHz
L2キャッシュ 16MB 12MB 8MB 6MB
L3キャッシュ 64MB(16MB×4) 64MB(16MB×4) 32MB(16MB×2) 32MB(16MB×2)
PCIe 64レーン 64レーン 64レーン 64レーン
メモリコントローラー Socket TR4
TDP 250W 250W 180W 180W
発売時期 8月13日 10月予定 8月31日 10月予定
北米価格 1799ドル 1299ドル 899ドル 649ドル
実売価格 23万円前後 - 11万7000円前後 -

「Ryzen Threadripper 2950X」は11万7000円前後になる。併売されている第1世代Threadripper最上位の「Ryzen Threadripper 1950X」との価格は1万円程度になる

“2950X”は用途に合わせて臨機応変に使おう!

 ここからは第2世代Threadripperの基本のお復習いとともに、用途を選ばずに使える1台を組むことが可能な32スレッド、最大4.4GHz動作の「Ryzen Threadripper 2950X」のパフォーマンスをチェックしていこう。

 第2世代ThreadripperのCPUソケットは従来と同じSocketTR4で、既存のX399マザーボードと対応BIOSを組み合わせることで動作させることが可能だ。サポートするメモリークロックは、2666MHzから2933MHzに引き上げられ、足回りがやや強化された形になっている。

 また、CPUクロックのブースト機能に関しては、第2世代Ryzenと同じく、「Precision Boost」は「Precision Boost 2」に、「XFR」は「XFR2」へ進化。さらに、この2つの自動オーバークロック機能に設けられている電圧制限などを取り払って限界動作を目指せる「Precision Boost Overdrive」もサポートされている。

最大4.4GHzで動作する「Ryzen Threadripper 2950X」。冷却を含めたパーツ構成次第では、オールコア4GHz越えの動作を目指すことが可能だろう

32スレッドCPUはタスクマネージャを眺めているだけでワクワクしてくる

「Ryzen Threadripper 2950X」のCPU内部構造は2ダイ構成で、2chのメモリーコントローラーが各ダイに接続されているなど、内部の構造は第1世代Threadripperと同じだ

「Precision Boost Overdrive」を選び、CPU全体が消費できる電力となる「PPT」(デフォルト値はTDPの180W)などを変更

「PPT」を最大値「740」に設定したほか、「TDC」と「EDC」を「480」に変更

テストを実行すると、おおむね全コア4GHz動作に。ただ、CPUダイ温度は簡易水冷でも、サーマルスロットリングが発生する68度(ダイ温度+27度=95度)を超えている

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