Windows 10で「Win+X」を押して表示されるメニューで起動するターミナルを、cmd.exeからWindows PowerShellに置き換えるオプションが登場して、間もなく10年になる。
しかしいまだに、PowerShellがよくわからない、使うのが億劫、できれば使いたくない、といった話を聞く。システム管理などをしなければならない立場であれば、否応なしに使うしかないのだが、GUIでは難しい作業があるけど、PowerShellがわからないので困ったというケースがあるようだ。そこで今回は、このPowerShellをシェルとして使うためのポイントをいくつか解説する。
なお、PowerShellには、Windows組み込みのWindows PowerShell(現在のバージョンは5.1)と、インストールが必要だが、現在の推奨版であるPowerShell(現在のバージョンは7.6.3)がある。PowerShellの現状に関しては、以下の記事を参照してほしい。
●Windowsの標準スクリプト言語であるPowerShellの現状をあらためて紹介する
https://ascii.jp/elem/000/004/404/4404554/
今回はPowerShell バージョン7.6.3を元に解説する。以下PowerShell 7と表記した場合、このバージョンを指す。
PowerShellは言語だけど言語じゃない
PowerShellが登場したとき、その文法や制御構文の解説など、PowerShellを「コンピュータ言語」として解説する記事が目立った。筆者の経験から言うと、PowerShellを言語として使うことは、PowerShellの使い方の半分でしかなく、しかも必要はない、追加の部分でしかない。
だからまずはコマンドを直接使うことだけを考える。PowerShellは、言語である前にコマンドラインインタプリタ(シェル)なのである。これは、Unix/Linuxのbashなどとまったく同じ。プログラミングができるからといって、Unix/Linuxのユーザーは、bashの上で毎日プログラムを作っているわけではない。普通にコマンドを実行しているだけだ。
PowerShellの使い方は、大きく3つある。1つは「単純な外部プログラムの起動」、もう1つは「PowerShellコマンドによる情報の表示とその編集」、そして「PowerShellコマンドによる設定の変更やメンテナンスなどシステムの状態変更」である。日常的な利用では、最初の2つが大半を占める。
PowerShellはシェルであり、Windows標準のコンソールプログラム(現在はWindowsターミナル)の中で動作し、ユーザーの入力を受け付けて、これを解釈実行する。ユーザー入力をコマンドラインという。コマンドラインの先頭には、かならずコマンド名がある。このコマンド名には、PowerShell自体がもつコマンド(コマンドレットとも呼ばれる)である「内部コマンド」と、ファイルシステム内に実行ファイルが存在する「外部コマンド」がある。
外部コマンドには、ウィンドウを開くGUIプログラムと、コンソール内で実行されるCLI(Command Line Interface)プログラム(コンソールプログラムとも)の2つがある。Windowsに付属するCLIプログラムのほとんどは、情報表示や設定変更などの管理用コマンドである。
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