カシオ計算機は4月21日、音楽制作のハードルを劇的に下げ、誰もが簡単に音楽を使った表現を楽しめるサンプラー「SXC-1」を発表した。
価格はオープンプライスで、直販価格は3万9930円。予約は本日から開始。5月28日の発売を予定している。
SXC-1は、ビギナー層をメインターゲットとするスタンドアローン型のサンプラーである。サンプラーというのは、録音したり、登録した音(やフレーズ)を鍵盤やパッドで呼び出し、途中エフェクトなどを加えたりしながら、演奏や音楽制作に使える電子楽器である。かばんに入れて持ち運べ、複雑な機器を接続せずに単体でも使えるそんな気軽さも兼ね備えている。
SXCはSound×Creatorの頭文字に由来したもの。カシオでは「創造貢献」のコンセプトのもと、クリエーターエコノミーの活性化に取り組んでおり、音楽や動画配信の分野で「作る」「稼ぐ」「営む」を実現できる製品を開発している。4月にはそのための部署、サウンドクリエイション事業部を立ち上げたばかりだ。
同日開催された新製品発表会には、カシオ計算機サウンドクリエイション事業部副部長の中川潤氏、同事業部で商品開発を牽引した石崎浩輔氏、そしてゲストとしてビートメイカーの熊井吾郎氏が登壇。クリエイターエコノミー時代における「音楽を創るの民主化」を掲げた、カシオの新たな挑戦が明かされた。
創作を身近にする新次元サンプラー「SXC-1」とは?
SXC-1の最大の特徴は、音楽知識がなくても「買ったその日から使える」シンプルさにある。プリセット音源が充実していて、4×4=16個のパッドに様々な音源やフレーズを登録。叩くだけですぐに演奏やビートメイクが楽しめる製品だ。内蔵メモリーの容量は64GBと豊富で、1つのパッドに対して最長15分間のサンプリング音源を登録できる。
石崎氏は、この仕様について「過去のカシオの伝説的音源である『SK-1』や『MT-40』のサウンドも内蔵している」と言及。懐かしくも新しい音の素材を、膨大な容量を気にすることなく自由に配置し、ビートシンクやエフェクターを用いて即座に楽曲へと昇華できる仕組みについて紹介した。
片手で持てるサイズ感、しかし機能は多彩
ハードウェアとしては、片手で持ち運べるほどの軽量・小型設計を実現。
マイクとスピーカーも内蔵しているため、場所を選ばず、声や楽器など生音の収録(サンプリング)や演奏が可能だ。電源はUSB給電に加え、乾電池駆動にも対応している。まさにスタンドアロンで使用できる製品となっている。
また、現代のクリエイターが重視する「発信」への配慮も欠かさない。USB-Cケーブルでスマートフォンと接続すれば、内蔵カメラアプリでの動画撮影時に、SXC-1で再生中の音を同時に録音することも可能だ。つまり、配信動画にSXC-1で再生したBGMやエフェクトを簡単に載せられるということ。
専用の「CASIO Sampler App」による詳細設定やアップデート、さらにはMIDIコントローラーとしての活用など、初心者からステップアップした後のニーズにも応える拡張性も備えている。
「私が知っている限り、ここまで小さなサンプラーはない」と熊井氏
デモ演奏とトークセッションに登壇した熊井吾郎氏は、SXC-1のポテンシャルをパフォーマーの視点から絶賛した。実際に製品に触れた感想として、まず「説明書を見なくても、触っているうちに自然と使い方が分かった」と、UIの完成度の高さを指摘した。
さらに、音質の良さにも驚いたとコメントし、「このサイズ感でありながら出音が非常に良く、これなら本格的なライブパフォーマンスの現場にも持っていける」と評価。デモ演奏では、右手にドラム、左手にメロディーを割り当て、小型ゆえに全パッドに指が届く利点を活かしたダイナミックな演奏を披露した。
また、64GBという大容量ストレージについても、「1つのパッドに15分も入れられるのは驚き。容量を気にせず好きな曲のフレーズをどんどん取り込み、並べ替えて自分なりのビートを作れる」と語った。
「ビートメイクは難しいと思われがちだが、SXC-1なら声も簡単に入れられるし、音源を自前で揃える手間もいらない。カフェや、あるいは家で寝転びながらでも気軽に創作が始められるはずだ」と、未経験者が抱く心理的ハードルをこのデバイスが取り払ってくれることを強調した。
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