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「過去の社内文書」と「リアルタイムな業務データ」を生成AIで一括検索

製造業の膨大な図面や文書をAI活用可能に DNPが「Oracle AI DB」採用の新ソリューション

2026年03月24日 07時30分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 「生成AI市場は急速に拡大しているが、企業の実務に定着し切れていないのが実態だ。企業内に存在する、各種の情報資産の連携に課題がある。AI活用の深化を左右する最大の鍵は、入り口となる『データの整備』にあると考えている」(大日本印刷 金沢貴人氏)

 大日本印刷(以下、DNP)は2026年3月23日、顧客企業が保有する文書/図面/帳票データを、AIが扱いやすいデータ形式に変換する「DNPドキュメント構造化AIサービス(AI-Ready Data)」において、新たに日本オラクルの自律型AIデータベース「Oracle Autonomous AI Database(以下、Oracle AI DB)」との連携ソリューションを提供開始した。

 同ソリューションによって、AIが「社内文書(静的情報)」も「リアルタイム業務データ(動的情報)」もシームレスにアクセスできる、統合的なデータ基盤を実現する。このソリューションを通じて、DNPでは現場業務における生成AIの本格活用の促進、さらにはデータに基づく高度な意思決定の支援を図っていく方針だ。

今回のソリューションにおけるDNP、オラクルの役割分担

(左から)発表会に出席した、大日本印刷 常務取締役 ABセンター長の金沢貴人氏、日本オラクル 専務執行役員 クラウド事業統括の竹爪慎治氏

社内文書に眠るナレッジを「AIが理解しやすい形」に変換するサービス

 DNPでは、およそ2年前の2024年1月から、DNPドキュメント構造化AIサービスを提供している。テキストと図表が混在する文書、設計図などの図面、複雑な帳票といったドキュメント類(非構造化データ)を、AIが正しく意味を理解できる構造化データに変換するBPO(業務アウトソーシング)サービスだ。

 ここには、DNPが30年ほど前から取り組んで来たドキュメントの構造化処理技術が生かされている。DNP独自のAIエンジンによる自動処理と、人間の目による処理結果のチェックを併用することで、迅速かつ高精度なデータ変換を実現しているという。

2024年から提供する「DNPドキュメント構造化AIサービス」の概要

同サービスによる構造化データの抽出イメージ。文書に含まれる要素(フローチャート、表組みなど)を分解し、それぞれに適した形の構造化データとして出力する

 このサービスを開発した背景には、生成AIの検索処理(RAG)における「ハルシネーション(誤回答)の多発」という問題があった。DNP 常務取締役の金沢貴人氏は、ハルシネーションが多発する大きな原因は「AIモデル側ではなく、参照するデータの側にある」と指摘する。AIは、複雑なレイアウトの文書、図面の意味を読み取ることが苦手であり、そうしたデータを参照しても正しい回答は出てこない、というわけだ。

 「(AI-Ready Dataを用いることで)AIの誤回答、ハルシネーションを約90%削減して、実用レベルの回答精度を達成できている。AIを“単なる検索ツール”から“意思決定のパートナー”へと覚醒させるものになる」(金沢氏)

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集計期間:
2026年06月11日~2026年06月17日
  • 角川アスキー総合研究所