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連載:今週の「ざっくり知っておきたいIT業界データ」 第221回

市場トレンドやユーザー動向を「3行まとめ」で理解する 2月7日~2月13日

「アプリ内製化/市民開発ニーズ」をつかんだChatGPT/地政学的緊張で「クラウド国内回帰」進む/AIによる生産性向上は「見せかけ」だけ?、ほか

2026年02月16日 08時00分更新

文● 末岡洋子 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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[生成AI] AI活用でせっかく時間を創出しても、その4割は「AIの低品質な成果物」の手直し作業に消える(ワークデイ、2月10日)
・回答者の8割超が「AIの活用によって週に1~7時間の業務時間削減」に成功
・ただしその時間の4割が、AIの出力ミス修正、コンテンツ書き直しなどに充てられている実態
・AI活用を前提に業務の役割、職務内容が更新された企業もまだ少数派

 AI活用の成果を活かしきれない企業の実態を調査したレポートより。AI活用で業務時間の削減効果を得ている企業は多いが、それが「必ずしもより良い成果につながっているとは限らない」と指摘する。日本単独で見ると、90%の従業員が、AI活用により週1~7時間の業務時間削減を実現する一方で、AIを活用する従業員の過半数(58%)が「AIによる成果物の修正や検証などの手戻り作業に、週に1~4 時間を費やしている」と回答した。また、AI活用を前提として更新した業務の役割や職務内容が「半数未満にとどまる」とした回答者は、日本で85%(世界で89%)に上った。

 ⇒ ワークデイでは、AI活用による生産性や投資効率(ROI)の向上は、現状ではまだ「『見せかけ』にとどまっている」と指摘しています。

[ソブリン][IaaS] クラウドはグローバルからローカルへ、ソブリンクラウドへの支出が高い伸び(ガートナージャパン、2月10日)
・世界のソブリンクラウドIaaSへの支出予測、2026年は前年比で35%超の高い伸び
・グローバルなクラウドで稼働していたワークロードの20%がローカル事業者へ移行
・アジア太平洋の成熟地域では成長率87%に達する

 地政学的な緊張の高まりを背景に、世界各国でデータ主権、デジタル主権に対する注目が集まっている。そうした背景から、各国の法律や規制に従ってローカルの事業者が運用するソブリンクラウドIaaSへの支出は、2026年に前年比35.6%増(800億ドル)の高い伸びが見込まれる。地域別の成長率を見ると、中東・アフリカ (89%)、アジア太平洋の成熟地域 (87%)、欧州 (83%) が特に高い。これまでグローバル展開するクラウド事業者で稼働していたワークロードのおよそ20%が、今後はローカル事業者が運用するクラウドへと移行する見込みだとしている。

 ⇒ データやITインフラなどのデジタル資産を自国内で保持する/呼び戻す「ジオパトリエーション(地政学的要因による回帰)」が進むと予想されており、パブリッククラウド市場の動向にも大きな影響を与えそうです。

ソブリンクラウドIaaSに対する地域別の支出予測 2025~2027年(出典:ガートナージャパン)

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