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連載:今週の「ざっくり知っておきたいIT業界データ」 第220回

市場トレンドやユーザー動向を「3行まとめ」で理解する 1月31日~2月6日

生成AIの時短効果は平均17%/ITエンジニア給与水準、日本はG7最下位/職場の義理チョコ、本音は「参加したくない」が8割超、ほか

2026年02月09日 08時00分更新

文● 末岡洋子 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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 本連載「ざっくり知っておきたいIT業界データ」では、過去1週間に調査会社などから発表されたIT市場予測やユーザー動向などのデータを、それぞれ3行にまとめてお伝えします。

 今回(2026年1月31日~2月6日)は、世界の“AI主権競争”で進むソブリンAIでの囲い込み、AIと競合する国内ノーコード/ローコード市場の今後、生成AI活用によるタスクの時短が労働時間短縮につながっていない現状、日本が低い順位にとどまる世界ITエンジニア給与ランキング、チョコレート価格高騰が直撃しているバレンタインデー事情、についてのデータを紹介します。

[ソブリン][AI] 世界の“AI主権競争”が加速、2027年までに3割以上の国が地域固有AIプラットフォームにロックインされる(ガートナージャパン、2月4日)
・2027年までに、35%の国が「地域固有のAIプラットフォーム」に縛られると予測
・現在の5%から急激に拡大、背景には各国による“AI主権競争”
・2029年までに、各国はGDPの1%を主権確立に投資する必要に迫られる

 各国独自のコンテキスト・データを使用する「地域固有のAIプラットフォーム」に依存する世界の国の割合が、現在の5%から2027年までに35%まで急拡大するという予測。背景には、米国主導のクローズドなAIモデルへの依存を回避し、自国のデジタル主権を追求する動きがある。実際に、自国の文化や法規制に適合した独自のAIプラットフォームを構築する投資は加速しており、2029年までにGDPの1%をAI主権確立に投資する必要があるとしている。特に非英語圏においては、地域特化型モデル(LLM)が、教育や公共サービスなどでグローバルモデルを上回る成果を示しているという。

 ⇒ 日本においても、AI法施行とAI基本計画によって「AI主権」への取り組みが本格化しています。アナリストは、ビジネスにAIを利用する企業は特定プラットフォームへの過度な依存を避けて、複数の地域AIモデルを柔軟に切り替えられるアーキテクチャの設計が求められる、とコメントしています。

[ローコード][ノーコード][開発] 国内ノーコード/ローコード開発市場の成長続く、ただし将来はAIと競合か(アイ・ティ・アール、2月5日)
・2024年度の国内ローコード/ノーコード開発市場、前年比15.1%増の994億円
・2025年度も引き続き同レベルの成長を予想、ただし市場の寡占化が進む
・「AIによるアプリ開発技術」が競合となり、市場を奪う可能性も

 国内のローコード/ノーコード開発市場は、業務アプリケーション開発の迅速化と効率化、コスト削減などを目的に企業の導入が進み、2024年度は前年度比15.1%増の994億円を売り上げた。続く2025年度も14.9%増を予想するが、市場拡大は上位3ベンダーが牽引しており、寡占化が進むとみている。現在の訴求材料のひとつに「AIとの連携」があるが、このままAI技術が高度化し、活用範囲が拡大していけば、ローコード/ノーコード開発そのものとの競合が起き、必要性が失われる可能性もあるとしている。

 ⇒ アプリケーション開発の世界にもAI活用が広がりつつあります。ITRでは、2024~2029年度の年平均成長率(CAGR)を12.9%と予想していますが、AIによる開発技術の進化次第でこの市場が奪われる可能性もあり、AIは今後の動きを左右する要因と言えます。

ローコード/ノーコード開発市場規模推移および予測 2023~2029年(出典:ITR)

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