日本のディープテックはどこへ向かうのか――大学発・人材・標準化──全5セッションが描いた“日本の課題と可能性”
初開催「ASCII STARTUP TechDay 2025」レポート
東北アカデミア発ピッチ──MASPが支援する3研究室が登壇
左から、東北大学大学院環境科学研究科 特任助教 松田由樹氏、秋田工業高等専門学校 創造システム工学科 教授 丸山耕一氏、東北大学 研究推進・支援機構リサーチ・マネジメントセンター特任講師 関口雄介氏、東北大学スタートアップ事業化センター 北村友一氏
メインセッションに続いて行われたのが、「東北アカデミア発ディープテックピッチ ~技術シーズの社会実装へ~」。冒頭では、みちのくアカデミア発スタートアップ共創プラットフォーム(MASP)の取り組みについて、東北大学スタートアップ事業化センターの北村友一氏が概要を紹介した(関連記事:資金と人材で大学発の壁を越える 東北大学MASPが挑むディープテック支援の現場)。
また、MASPが支援する研究室の中から3つの技術シーズが登壇。秋田工業高等専門学校 創造システム工学科の丸山耕一教授、東北大学 研究推進・支援機構リサーチ・マネジメントセンターの関口雄介特任講師、そして東北大学大学院環境科学研究科の松田由樹特任助教が、それぞれ研究内容と事業化に向けた展望を語った。
建築用木材の常時モニタリング技術、リハビリテーションの現場をDXする新しい医療支援技術、そして次世代の炭素回収システム──3つのピッチはいずれも社会課題と直結するテーマであり、“技術の深さ”と“社会実装の難易度”を同時に抱える領域だ。各登壇者は、木材診断の現場運用、リハビリ評価の定量化、CO₂回収の実装ロードマップといった具体的なシーンに踏み込み、「技術のどこが市場につながるのか」を明確に語っていたのが印象的だった。
なお、3件のピッチ内容については別記事で詳しくレポートしている(東北アカデミア発ピッチレポート「木材の健康診断、歩行の個別化治療、CO₂回収。MASPが後押しする3つの社会実装プロジェクト」)。東北の研究成果がどのように事業化へつながっていくのか、ぜひそちらもあわせて読んでほしい。
































