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石川温のPCスマホニュース解説 第264回

KDDI×ローソンが挑む“ニュータウン再生” 住民は不安も、採算に自信

2025年12月16日 07時00分更新

文● 石川温

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 KDDIとローソン、大阪府池田市は2025年12月5日に「包括連携協定」を締結したと発表した。

 3者はローソン店舗の地域・防災拠点としての活用や、KDDIの通信やデジタル技術の活用によって、池田市民が安心して暮らせる街作りに取り組んでいくという。

 その第一弾とも言えるのが、2026年夏に池田市伏見台に開店予定の「ハッピー・ローソンタウン」だ。

「ハッピー・ローソンタウン」とは

 もともとバス亭だった場所に大型のローソン店舗が出店。従来のコンビニの品揃えに加えて、阪急デリカが手がける工場直送のベーカリーや惣菜、野菜を中心とした生鮮食品を拡充。

 通信やでんき、ガス、金融サービスなどの困りごとの話を聞いてもらえるオンライン相談サービス「Pontaよろず相談所」も設置。

 災害時などは太陽光パネルや蓄電池、さらにStarlinkによって、地域住民の支援拠点になるという。

 ローソンでは「ハッピー・ローソンタウン」を今後、全国47の都道府県での展開を目指すという。2030年までに100カ所という計画を掲げている。

「ニュータウン」に狙い

 ローソンがハッピー・ローソンタウンを手がける上で、狙いを定めているのが「ニュータウン」だ。

 ニュータウンとは1960〜1970年代の高度成長期に、住宅不足から、巨大な集合住宅と生活に必要な施設や商店などを集中的に集めたエリアが全国各地に開発されてきた。

 その数は全国に2020地区とされている。

 しかし、現在、ニュータウンは少子高齢化、急激な人口減少、空き家、空き地の増加、住宅施設の老朽化など数多くの課題を抱えている。

 こうしたかつて賑わっていたニュータウンにハッピー・ローソンタウンを展開し、社会課題に向き合いつつ、便利に暮らせる街作りを目指すというのがローソンの戦略なのだという。

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