ドコモ関係者「うちにはマイナスに作用」
NTTドコモ関係者は「Opensignalの調査は、実はキャリア単位ではなくブランド別になっている。それがKDDIにとってはプラスに働き、うちにはマイナスに作用している」とささやく。
たとえば、KDDIの場合、au、UQモバイル、povoの3つの「ブランド」となっている。KDDIが評価されているのは「au」ブランドでのネットワーク品質であり、中低容量がメインのUQモバイルやトッピングがメインのpovoは含まれていない。
ソフトバンクも同様で、調査対象はメインブランドのみが対象で、サブブランドのワイモバイルやオンライン専用ブランドのLINEMOは除かれている。
つまり、auやソフトバンクは、どちらかと言えばハイエンドのスマホを持ち、データ使い放題のユーザーが多く、5G SAにも対応しているスマホが多いブランドだからこそ、調査の結果が良くなるのではないかとNTTドコモ関係者は指摘するのだ。
一方、NTTドコモの場合、調査対象はドコモMAXなどの使い放題ユーザーに加え、「料金プラン」である「ahamo」の30GBが前提のユーザーも含まれる。もちろん、すでに無くなってしまった「irumo」といった低容量のユーザーも対象となっている。
そもそも、いまのNTTドコモのネットワーク品質はauやソフトバンクに対抗できるものではないのだが、「調査対象がおかしい」とドコモ関係者は口を尖らせるのだ。
実際のところ、Opensignalではスマートフォンのアンテナピクト表示でブランドを見ている。そのため、KDDIやソフトバンクはサブブランドやオンラインブランドが外され、NTTドコモはすべての料金プランが一緒のブランドとして調査対象となってしまうようだ。
ただ、このOpensignalを巡る各キャリアの攻防を仕掛けたのはソフトバンクであることを忘れてはいけない。

この連載の記事
-
第263回
トピックス
「アクセシビリティは“人権”」アップルが40年間続ける取り組みとは -
第262回
トピックス
ソフトバンクとKDDIが“空の救助網” 雪山遭難、ドローンで発見 -
第261回
トピックス
スマホ5G“ミリ波”肩透かし 6Gは“センチメートル波”が鍵に -
第260回
トピックス
ドコモ苦戦 携帯3社、“値上げ”で明暗 -
第258回
トピックス
アドビ、AIで若年層開拓 “映える”画像を作りやすく -
第257回
トピックス
ドコモ経由の“NISAデビュー”増える マネックスか、SBIか、悩ましい選択に -
第256回
トピックス
KDDIドローン事業、9年目で軌道に乗る兆し 無人AIポート運用に成功 -
第255回
トピックス
楽天モバイル“値上げしない宣言”に他社が苦言 「自分たちでネットワークを構築しないくせに」 -
第254回
トピックス
クアルコム「Snapdragon」名称迷走 PC市場での認知施策が課題に -
第253回
iPhone
アップル新型「iPhone」全部比べた オススメはこれ - この連載の一覧へ











