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石川温のPCスマホニュース解説 第259回

KDDI、通信品質で再び首位に ドコモとソフトバンクが不満「あの評価基準はおかしい」

2025年11月10日 07時00分更新

文● 石川温

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ドコモ関係者「うちにはマイナスに作用」

 NTTドコモ関係者は「Opensignalの調査は、実はキャリア単位ではなくブランド別になっている。それがKDDIにとってはプラスに働き、うちにはマイナスに作用している」とささやく。

 たとえば、KDDIの場合、au、UQモバイル、povoの3つの「ブランド」となっている。KDDIが評価されているのは「au」ブランドでのネットワーク品質であり、中低容量がメインのUQモバイルやトッピングがメインのpovoは含まれていない。

 ソフトバンクも同様で、調査対象はメインブランドのみが対象で、サブブランドのワイモバイルやオンライン専用ブランドのLINEMOは除かれている。

 つまり、auやソフトバンクは、どちらかと言えばハイエンドのスマホを持ち、データ使い放題のユーザーが多く、5G SAにも対応しているスマホが多いブランドだからこそ、調査の結果が良くなるのではないかとNTTドコモ関係者は指摘するのだ。

 一方、NTTドコモの場合、調査対象はドコモMAXなどの使い放題ユーザーに加え、「料金プラン」である「ahamo」の30GBが前提のユーザーも含まれる。もちろん、すでに無くなってしまった「irumo」といった低容量のユーザーも対象となっている。

 そもそも、いまのNTTドコモのネットワーク品質はauやソフトバンクに対抗できるものではないのだが、「調査対象がおかしい」とドコモ関係者は口を尖らせるのだ。

 実際のところ、Opensignalではスマートフォンのアンテナピクト表示でブランドを見ている。そのため、KDDIやソフトバンクはサブブランドやオンラインブランドが外され、NTTドコモはすべての料金プランが一緒のブランドとして調査対象となってしまうようだ。

 ただ、このOpensignalを巡る各キャリアの攻防を仕掛けたのはソフトバンクであることを忘れてはいけない。

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