全国1000人を対象としたアンケート調査

意外に多い! 日本人の4人に1人は「eスポーツの視聴経験がある」

文●いちえもん 編集●ASCII

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 ここ最近、eスポーツファンの人口が増えてきている印象だ。eスポーツ大会に採用されているタイトルの普及や、日本のプロゲーミングチームおよびプレイヤーの躍進、部活動でeスポーツを導入する学校の増加など、人気の要因は多岐にわたる。

 そこで、筆者はふと思った。"日本のeスポーツは現在どれぐらい盛り上がっているのだろうか"と。

 Casumba Media Ltd.が全国1000人を対象にした調査によれば、「日本人の4人に1人がeスポーツの視聴経験がある」ことが明らかになったという。視聴経験がある人の中でも、およそ3人に2人が「月1回以上」視聴し、さらにおよそ4割は「週に1回以上」視聴しているという。以下のグラフを見ると、eスポーツを習慣的に楽しむ層は増えてきているようだ。

「日本人はどのくらいの頻度でeスポーツを視聴しているのか?」調査結果

 続いて「eスポーツ視聴者が最も利用しているプラットフォーム」については、およそ8割の視聴者がYouTubeおよびYouTube Liveを利用し、OPENRECやABEMA、Twitchなどの他プラットフォームの利用はごくわずかという結果に。

 確かに、YouTubeにはインフルエンサーや大会のライブ配信をはじめ、切り抜き動画、eスポーツ関連の動画が多く投稿される。その動画がSNSなどで話題になることもしばしばだ。

「eスポーツ視聴者が最も利用しているプラットフォームは?」調査結果

 また、eスポーツの視聴経験がある人のうち、eスポーツのリアルイベントに参加している人はおよそ2割にのぼる。男性は女性のおよそ2倍の割合を示している一方で、中規模の地域イベントに参加する女性が徐々に増えてきているという。男女差が縮まっているとともに、eスポーツイベントが男女問わず楽しめる内容に変化しつつあることが読み取れる。

「eスポーツのリアルイベントに参加しているのはどんな人?」調査結果

 一方で、「eスポーツをスポーツと見なすか」という項目に対する回答は大きく分かれている。この質問に対し、もっとも多かった回答は「わからない」でおよそ39.7%。そして「スポーツではない」がおよそ31.1%なのに対し、「正式なスポーツとして認めるべき」と答えた人はおよそ9.4%、「部門によってはそう思う」がおよそ19.8%となっている。

 上記の調査結果を見るに、eスポーツを継続的に視聴するユーザーが年々増えてきていることがうかがえる。4人に1人がeスポーツを視聴経験があるという結果は、筆者にとって意外だった。これは、eスポーツが「マニア向けの娯楽」から「大衆向けの娯楽」へと進化している証しではないだろうか?

 eスポーツが日常的な娯楽になる日も遠くないのかもしれない。しかし、そのときにeスポーツは「スポーツ」の枠組みの中に収まるのか、それともまったく違ったジャンルとして伸長していくのか。そのあたりも気になるポイントといえるだろう。

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