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NetSuiteが「SuiteWorld 2025」でNetSuite Nextを発表

次世代「NetSuite Next」を支える“AIのためのプラットフォーム”と“5つの柱”

2025年10月21日 07時00分更新

文● 末岡洋子 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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 Oracle NetSuiteは、2025年10月6日~9日に米国ラスベガスで開催した「SuiteWorld 2025」で、次世代クラウドERP「NetSuite Next」を発表した。AIについては、単なる機能追加にとどまらず、プラットフォームの一部として再設計したことを強調。さらに、ユーザーインタフェースからプラットフォームまで、オラクルとの強い結びつきを感じさせるものとなっている。

Oracle NetSuite テクノロジー&AI担当 SVPのブライアン・チェス(Brian Chess)氏

“Ask Oracle”で質問も操作もできる「NetSuite Next」

 9日に行われたプロダクトキーノートに登壇した、アプリケーション開発担当SVPのギャリー・ウィシンガー(Gary Wiessinger)氏によると、すでにNetSuite顧客の56%が日常的に業務関連タスクでAIを使っているという。ユーザーのAIニーズは非常に強い。

 ウィシンガー氏は、NetSuiteのAIビジョンを「AIは目的ではなく手段。真の目的は『顧客の成功』だ」と語る。そうした考えのもと開発されたNetSuite Nextでは、メインの入力方法として、AIアシスタント「Ask Oracle」との自然言語による対話を採用している。

「Ask Oracle」のデモ画面。「当社で利益率が最高の製品と、最低の製品を比較して」と指示したところ、数値的な答えに加えて要因のインサイト、さらにエグゼクティブサマリのチャート(画面左)を回答している

 そのほか、コラボレーションワークスペースの「AI Canvas」や、データのインサイトを文章で説明する「ナラティブサマリー」、業務を自動化する「エージェント型ワークフロー」といった機能も追加した。

 さらに、NetSuiteのカスタマイズや機能拡張を行える開発環境「SuiteCloud Platform」でも、次世代版を発表した。

 テクノロジー&AI担当 SVPのブライアン・チェス(Brian Chess)氏によると、新しいSuiteCloud Platformでは拡張性そのものを再考し、「オープン」と「コンポーザブル(組立型)」という2つの原則を取り入れたという。

 まず「オープン」とは、データベースのレコード、トランザクション、ワークフロー、レポート、ドキュメントなど、NetSuiteのあらゆる要素に対して、AIがアクセス可能であることを指す。AIは、これらの要素を読み取って推論を行い、人間の最終判断を経たうえで(Human-in-the-Loop)アクションを実行する。

 さらに、このオープンという言葉は「データが存在する場所に最高のAI技術を統合する」という思想でもあるという。つまり、データを移動させず、そのそばにAIワークロードを配置するという考え方だ。これにより、外部のAIエコシステムと連携しながらも、エンタープライズグレードのセキュリティとコントロールを維持するという。

 コンポーザブルとは、前述したAsk Oracle、AI Canvas、ナラティブインサイト、エージェント型ワークフローなどを「組み立て可能なビルディングブロック(構成部品)」として提供することを意味する。開発者やパートナー、管理者は、これらのビルディングブロックを自由に組み合わせて、独自のワークフロー、インテリジェントなエージェント、SuiteAppsを構築できる。どのように組み立てても、NetSuiteネイティブの体験として機能するという。

 「AIの時代に突入したことで、これまでのようなフォームやワークフローのカスタマイズよりも、エージェントの構築、外部のAIシステムとインテリジェントプロセスの連携といったことのほうが重要になった」(チェス氏)

 さらにチェス氏は、NetSuite Nextでは「開発者、パートナー、そして管理者が構築する基盤とプラットフォームそのものも変革する」と続けた。システム基盤の再設計を行った結果、劇的に高速で応答性の高いプラットフォームが実現したという。

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