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連載:今週の「ざっくり知っておきたいIT業界データ」 第205回

市場トレンドやユーザー動向を「3行まとめ」で理解する 10月11日~10月17日

ランサム被害企業の3割が「繰り返し被害に遭った」/インフラ技術者の年収アップに効く資格取得/AIに雇用を奪われるのは若手人材? ほか

2025年10月20日 08時00分更新

文● 末岡洋子 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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[生成AI] 生成AIの検索回数、すべての調査国で「ChatGPT」が圧倒的トップ。……では2位は?(アウンコンサルティング、10月16日)
・生成AIごとの検索ボリュームを調査、調査18カ国のすべてで「ChatGPT」が1位
・2位争いは「Google Gemini」が制覇、日本、米国など9カ国を押さえる
・「Perplexity」が2位の国は6カ国、「Microsoft Copilot」は3カ国

 世界18カ国を対象に、1年間(2024年9月~2025年8月)の主要生成AIツール(ChatGPT、Microsoft Copilot、Google Gemini、Claude、Perplexity、Grok)による検索ボリューム(検索回数)を調査した。すべての国で「ChatGPT」が圧倒的トップだったが、2位以下は国ごとに異なる。日本や東南アジア諸国、米国など9カ国では「Google Gemini」が2位。これは、メディア生成モデルの「Veo3」や、Google検索のAIモードがグローバル展開されたことなどが影響しているという。一方、インドでは大手通信会社とPerplexityが提携し、3.6億人のユーザーに有料版「Perplexity Pro」を無料提供しているため、「Perplexity」が2位となっている。

 ⇒ 日本でも生成AIの代名詞となっているChatGPTがトップを独走する中で、Geminiも独自の存在感を拡大しています。また、政府のAI政策や企業提携が各国の市場トレンドに直接影響を与えている実態も垣間見える調査となっています。

生成AIによる検索ボリューム、世界18カ国の順位(出典:アウンコンサルティング)

(左)日本における1年間の検索ボリューム推移 (右)1位のChatGPTを除いた検索ボリューム推移(出典:アウンコンサルティング)

[エンジニア][キャリア] インフラエンジニアの年収アップ、主因は「資格取得」がトップ(ラクスパートナーズ、10月15日)
・20~50代のインフラエンジニア、年収のボリュームゾーンは「500~700万円」
・年収アップの要因、最多回答は「資格取得」で「マネジメント経験」を上回る
・複数領域の資格保有によるスキル形成が進む

 20~50代のインフラエンジニア304人(実務経験1年以上、年収300万円以上)に実施した調査より。回答者の転職回数は「2回」(30.9%)が最多で、現在の年収は「500~600万円」(23.0%)、「600~700万円」(22.4%)がボリュームゾーン。年収アップにつながった要因としては、AWS認定プロフェッショナルや情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)といった「主要資格の取得」(30.9%)が最多で、以下「マネジメント経験」(23.8%)、「高度技術領域への挑戦」(17.1%)などが続く。取得している資格としては「基本情報技術者」(37.5%)、「Cisco認定資格」(26.6%)、「AWS認定資格」(26.3%)などが多く挙がった。

 ⇒ 調査元のラクスパートナーズでは、「クラウドの普及やセキュリティ要件の高度化など、技術環境が急速に進化する中では、分野をまたぐ専門性を磨く姿勢が今後のキャリア形成において一層重要になっていくと考えられます」とコメントしています。

年収がアップした際の上昇額と、その主な要因(出典:ラクスパートナーズ)

回答者が現在取得している資格(出典:ラクスパートナーズ)

月間の平均残業時間。30時間未満が8割超(出典:ラクスパートナーズ)

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