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松村太郎の「アップル時評」ニュース解説・戦略分析 第319回

ヘンテコな「iPhone Air」の良さがジワジワ伝わってくる。折りたたみモデルの布石としての設計とは

2025年10月10日 07時00分更新

文● 松村太郎 @taromatsumura

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iPhone Airの設計のその先

 iPhone Airはカメラの出っ張り部分(プラトー)に主要パーツを集め、バッテリーだけを搭載する領域を広げるデザインを施しています。

 これを初めて見たとき、プラトーがないもう1枚のiPhone Airをヒンジでつなげれば、折りたたみ型のiPhoneになるじゃないか、とイメージしたのは私だけではないはず。

 片面はプラトーとカメラが存在している面。もう片方は完全にフラットで、願わくば背面ディスプレイを広大に配置する。となるとiPhone Airは、折りたたみ型iPhoneの片側を先に作った、みたいなイメージになるのでしょう。

 そのヒントとなるような話が、韓国から伝わってきました。

 10月1日付けのChosunBizによると、Samsung Displayが、折り目なしの有機ELディスプレイを2026年第2四半期の終わりから第3四半期に製造を開始し、「北米の顧客」に供給することを明らかにしたのです(参考:ChosunBiz)。

 サムスンにとっての「北米の顧客」とは、やはりAppleのことなのでしょう。これはすでにアナリストなどから出されている2026年9月の折りたたみiPhone登場の予測とも合致してきます。

 そういう意味では、iPhone Airは、折りたたみiPhoneの先取り、といえるのでしょう。

 

筆者紹介――松村太郎

 1980年生まれ。ジャーナリスト・著者。モバイルとソーシャルにテクノロジー、ライフスタイル、イノベーションについて取材活動を展開。2011年より8年間、米国カリフォルニア州バークレーに住み、シリコンバレー、サンフランシスコのテックシーンを直接取材。帰国後、情報経営イノベーション専門職大学(iU)専任教員として教鞭を執る。

公式ブログ TAROSITE.NET
Twitterアカウント @taromatsumura

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