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新清士の「メタバース・プレゼンス」 第126回

グーグル「Nano Banana」超えた? 画像生成AI「Seedream 4.0」徹底比較

2025年10月06日 07時00分更新

文● 新清士

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様々な点で性能が高くて驚き

 Seedream 4.0の優れているところは、Nano Bananaよりも様々な点で性能が高いと感じられる点でしょう。画像生成AIが、急激に一貫性や多様性を実現する能力を獲得する姿にはとても驚かされます。ただ、価格設定は安く設定されているとはいえ、Google AI Studioを通じて制限付きとはいえ、無料で提供されているNano Bananaの強みもあり、どちらか一方を使うというよりも、うまく併用していくというのが適切かもしれません。

 ただ、驚くのはNano Bananaが登場して、わずか2週間後に、同等かそれ以上の性能を持った画像生成AIが登場したということです。画像生成AIを開発している企業は「Any-to-Any(すべてからすべて)」を強く意識していると考えられます。もはや、ただ1枚の画像さえあれば、そこから様々なバリエーションを生み出し、一貫性を維持しながらまったく違った画像へと展開していくことができるのです。

 筆者にとっては2024年1月に画像生成AIの「Midjourney」で生成した、上半身姿だけだった明日来子さんが、一貫性を維持しつつ自然に様々な服装や格好をできるようになったのは驚きでしかありません。その実現には、わずか2年経っていないのです。

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筆者紹介:新清士(しんきよし)

1970年生まれ。株式会社AI Frog Interactive代表。デジタルハリウッド大学大学院教授。慶應義塾大学商学部及び環境情報学部卒。ゲームジャーナリストとして活躍後、VRマルチプレイ剣戟アクションゲーム「ソード・オブ・ガルガンチュア」の開発を主導。現在は、新作のインディゲームの開発をしている。著書に『メタバースビジネス覇権戦争』(NHK出版新書)がある。

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