このページの本文へ

大谷イビサのIT業界物見遊山 第115回

生成AIでアプリを作ったらSaaSを解約できた話

2025年10月01日 10時30分更新

文● 大谷イビサ 編集●ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

ソラコムはAIハッカソンでSaaSを作ってしまったという

 「社内で使っているSaaSを生成AIで作れたので、元のSaaSは解約した」。先日インタビューしたソラコム社長の玉川憲氏から聞いた話だ(関連記事:AIは、これから現実のモノと結びついていく──IoTの次は「リアルワールドAIプラットフォーム」)。ソラコム社内では30~40近くのSaaSを利用しているが、使っている機能が少ないSaaSは費用対効果がよくない。そのため、社内の生成AIハッカソンで必要な機能を実装してみたら、1日で専用SaaSができてしまった。元のSaaSは解約され、玉川氏がその日作ったSaaSは情シスメンバーに引き渡され、社内で運用されているという。

 エンジニア比率の高いソラコムだが、創業当時からSaaSはかなり活用してきたという。「昔は『車輪の再開発』はやめようと言っていた。だから、ありもののSaaSを使ってきたが、生成AIでアプリが簡単に作れるようになって、状況が変わってきた」と玉川氏は語る。そもそも作るのが簡単なのであれば、現場のニーズに合わせて作るのもありというわけだ。

 「SaaS is dead」というフレーズがささやかれて久しいが、SaaSはこうして生成AIに食われていくのかとちょっと納得した。「数十ある機能でも使っているのは数個だけ。だったら自社にあったアプリを生成AIで作った方が割がいい」。こう考えるユーザー企業が増えてもおかしくない。Deadになるかはわからないが、足切りされるSaaSが増えていくのは間違いない。

文:大谷イビサ

ASCII.jpのクラウド・IT担当で、TECH.ASCII.jpの編集長。「インターネットASCII」や「アスキーNT」「NETWORK magazine」などの編集を担当し、2011年から現職。「ITだってエンタテインメント」をキーワードに、楽しく、ユーザー目線に立った情報発信を心がけている。2017年からは「ASCII TeamLeaders」を立ち上げ、SaaSの活用と働き方の理想像を追い続けている。

カテゴリートップへ

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この連載の記事

アクセスランキング

  1. 1位

    トピックス

    “持たない家電”ランキング、もはや定番のアレがやっぱり1位なような

  2. 2位

    トピックス

    思い切った慶應義塾 全教職員にNotion導入で168年分の知的資産をAIに食わせるプロジェクトが始動

  3. 3位

    ビジネス・開発

    こんどは“市区町村の財政状況”が丸わかり デジタル庁「ジャパン・ダッシュボード」に地方財政データ追加

  4. 4位

    トピックス

    リモートワークは福利厚生なの? ITエンジニアが本当に欲しい福利厚生第1位となる

  5. 5位

    トピックス

    ほぼスーパーで良くない? コンビニで「思ったより高い」と感じる人76%、実は中高年ほど割高感に悩んでるって知ってた?

  6. 6位

    ビジネス

    管理職こそ大事にしないとまずくないか? 約4割が「続けたい、と答えない」現実

  7. 7位

    ITトピック

    管理職ほど機密情報をAIに入力している実態、なぜ?/27卒学生の就職人気、IT業界トップ企業は/最新インシデントの傾向10パターンまとめ、ほか

  8. 8位

    トピックス

    インバウンドの頑張りランキングベスト3は「大分県」「岐阜県」「佐賀県」 努力が光る結果に

  9. 9位

    トピックス

    若い人ほど「しっかり睡眠」、中高年は眠れないのか眠らないのか

  10. 10位

    トピックス

    【無双状態】2025年、最も雑誌の表紙を飾ったのは「えなこ」! 1万誌を調査して見えた圧倒的カバークイーン

集計期間:
2026年04月20日~2026年04月26日
  • 角川アスキー総合研究所