日常会話を通じてセルフチェック AI解析による会話型「あたまの健康度」判定Webアプリ「トークラボKIBIT」提供開始
株式会社FRONTEOは9月3日に、塩野義製薬株式会社と共同で、AI解析による会話型の「あたまの健康度」判定Webアプリケーションサービス「トークラボKIBIT」を開発、提供を開始すると発表した。同ツールは2025年10月から、日本生命の「ニッセイみらいのカタチ 認知症保障保険(認知症サポートプラス)」の付帯サービスとして提供開始予定で、ニッセイ情報テクノロジーが提供する「暮らしの脳トレ」と連動する形で実装されるという。
「トークラボKIBIT」は、FRONTEOが開発した特化型AI「KIBIT(キビット)」の自然言語処理技術を用いて、会話の中の単語や文章の関係性や特徴を解析し判定結果を提示。加えて、判定結果に基づいて、ユーザーに行動変容を促すメッセージや生活習慣の改善につながる情報を提供するという。塩野義製薬がサービス開発・事業構築を、FRONTEOがAI解析技術の提供・運用を担ったとのこと。
「トークラボKIBIT」はスマートフォンですぐに利用でき、アプリのダウンロード不要。AIとの会話を通じて即時判定が可能で、ライフサイエンスに特化した信頼性の高い解析技術を活用しており、日本および米国で9件特許を取得しているという。
同社によると、超高齢社会とも呼ばれる日本では認知機能の維持・向上は重要な健康課題のひとつだという。認知機能は加齢に伴って低下することが知られており、日本の総人口に占める65歳以上の割合が上昇を続ける中、今後より一層、認知機能の維持・向上に向けた対策が重要になると想定されるとのこと。
近年では、健康的な生活習慣が、中高年者のエピソード記憶(個人の体験を時間や場所とともに思い出す記憶)に良い影響を与えることや、身体活動が認知機能低下リスクを低減することなどのエビデンスが蓄積されているそうだ。これらの知見により、認知機能の維持・向上に向けた生活習慣の見直しや健康への意識が高まることが想定されるという。
「トークラボKIBIT」は、日常会話を通じて簡単に利用できるあたまの健康度セルフチェックツールとして、生活者が自身の状態を日常的に把握することで健康に関する意識向上を促し、生活習慣改善や健康寿命の延伸に貢献することを目的としている。
また、「トークラボKIBIT」の「あたまの健康度」とは、AIが会話中の文脈的つながりと語彙の多様性を解析し、記憶力・言語理解力・情報処理能力を総合的な指標としてスコア化するもの。疾病の診断を目的としたものではないとのこと。
FRONTEOと塩野義製薬は今後も、AI技術の社会実装を推進し、精神・神経系領域に対する予防支援の新たな選択肢を提供することで、社会全体のQOL向上に貢献していくとしている。



























