【JSTnews8月号掲載】NEWS&TOPICS 開催報告「戦略的創造研究推進事業ALCA-Next (先端的カーボンニュートラル技術開発)」
カーボンニュートラル実現に向け、半導体分野での日英合同ワークショップ開催
2025年08月14日 12時00分更新
ALCA-Nextでは、カーボンニュートラル実現のため、昨今、課題となっている人工知能(AI)などの高度情報処理に伴う消費電力増大に対して、半導体分野における抜本的な省電力化を目指した研究開発を支援しています。その一環として、日英の強みを生かした共同研究により研究開発を促進させる取り組みを2023年に発表し、24年には共同募集で3件の優れたプロジェクトを採択しました。
2025年4月24、25日に英サウサンプトン大学で、採択プロジェクト3件を対象とする日英合同ワークショップ(WS)を開催しました。研究討論セッションでは、両国の研究代表者によるプレゼンテーション、研究者同士や技術アドバイザーとの活発な質疑応答があり、日英間の連携体制を確認し、共有する機会となりました。また、日英の若手研究者によるポスター発表を通じて、国際的な視点を持つ次世代人材の育成や専門分野を超えたネットワークの深化につながりました。さらに、光プロセス用クリーンルームの見学や日英の資金配分機関による研究支援の取り組み紹介のほか、日英連携の期待に関する発表もありました。
両国の研究者が一堂に会し、活発な議論と交流を通じて、互いの研究環境や制度への理解を深める有意義な機会となりました。この取り組みを契機として、各プロジェクトの成果創出の加速と、国際交流のさらなる発展が期待されます。

この連載の記事
-
第50回
TECH
頭蓋骨をナノマテリアルで代替。生きた脳を超広範囲で観察する手法を完成 -
第49回
TECH
金の原子3つ分の超極細「金量子ニードル」を開発、他分野への応用に期待 -
第48回
TECH
温度変化をスイッチとしてたんぱく質の機能を操る、新たな分子ツールを開発 -
第47回
TECH
ヒザラガイの硬い「磁鉄鉱の歯」をつくるたんぱく質を発見 -
第46回
TECH
炭化ホウ素ナノ粒子と中性子による新しいがん治療法 -
第45回
TECH
観察とシミュレーションで生命の謎に挑む 発生学と力学の異分野融合 -
第44回
TECH
ゲノム編集技術を産業応用! バイオエコノミー社会のカギとなる“バイオ DX”とは? -
第43回
TECH
北川進博士がノーベル化学賞を受賞 -
第42回
TECH
坂口志文博士がノーベル生理学・医学賞を受賞 -
第41回
TECH
妊娠・出産期に母親の脳に起こる変化を解明し、安心して出産できる環境づくりへ -
第40回
TECH
抗菌・抗ウイルス性のある「人工ヘチマスポンジ」を開発 - この連載の一覧へ








