iPS創薬からがん免疫、脳再生まで――“事業化前夜”の医療技術が集結【HVC KYOTO 2025 Demo Day】
創業前後の15チームが登壇。英語でのピッチを通じて製薬企業・VCとの連携を狙う
2025年6月30日・7月1日の2日間、ヘルスケア領域に特化した国内最大級のイノベーションプラットフォーム「HVC KYOTO 2025」のDemo Dayが開催された。今年で10回目を迎える今回は、KSAC主催の「BIE SPARK Workshop」と連動した「HVC Week」として構成され、6月30日は関係者向けの個別商談会やレセプション、7月1日にはピッチイベントに加え、基調講演や併設展示も行われた。
本年は、応募のあった研究者・スタートアップの中から22チームが採択され、そのうち15チーム(Biotech部門8チーム、Medtech部門7チーム)が、Demo Dayで英語によるピッチを実施。
Biotech部門は主に創薬・再生医療・バイオテクノロジー、Medtech部門はデジタルヘルス・医療機器などを対象とし、評価者には企業、研究機関、支援団体が名を連ねた。
冒頭では、HVC KYOTOリードアドバイザーの小柳智義氏が登壇。発足当初について「最初のイベントは参加者が50人にも満たず、英語でピッチを行うというハードルもあり、持続可能なのか疑問視された」と振り返りつつ、「10年間の積み重ねで、今や世界各地と接続する大きなネットワークに成長した」と語った。また、「ボストンのSPARKとも連携しながら、国際的な連携体制をさらに強化していきたい」と今後の展望を述べた。
全ピッチの終了後には協賛企業による評価が行われ、企業賞が授与された。受賞者は以下の通り。
JETRO賞:産業技術総合研究所・高松利寛氏(近赤外分光腹腔鏡システム)
KSII賞:NODAS株式会社 CTO Tang Honghao(携帯型眼底カメラ)
INPIT賞:富山県立大学/京都大学・村上達也氏(加齢黄斑変性治療薬)
IT-Farm賞・東急不動産賞:フィジオロガステクノロジーズ株式会社 CEO 宮脇一嘉氏(給水不要の透析システム)
ATR賞:大阪大学 Gajanan Revankar氏(認知症早期識別AIアプリ)
イノベーションデザイン賞(KRP):株式会社Surg Storage CEO 平尾彰浩氏(外科AI)
KRP賞:Sharkey Technologies CEO Zhou Wei氏(サメ由来分子の応用)
京都市長賞:京都大学iPS細胞研究所・舟越俊介氏(3D心臓組織の創薬プラットフォーム)
なお、各部門のファイナリストによるピッチ内容の詳細は、後日レポートとして紹介する予定だ。






























