Interop Tokyo 2025、キーエンスブースより
就職人気ランキング常連の「キーエンス」 実際、何してる会社か知ってる?
2025年06月19日 12時30分更新
「就職人気ランキング常連の企業」や「高年収企業」として名前を聞くことの多い「キーエンス」。
でも、こう思っている方も実は多いはず。
「キーエンスって何の会社なの?」って。
キーエンスは、製造業の現場で使われるファクトリーオートメーション(FA)機器の開発・販売を行っているBtoB企業。しかもそのやり方に、他社とはちょっと違う特徴を持っています。
高収益を支えるのは、目に見える製品力だけではなく、現場密着、スピード、在庫体制、開発思想……そのすべてが「とことん顧客目線」で設計されているのです。
キーエンスのすごさは「開発×営業」モデル
キーエンスの営業担当は、単に商品を売るだけではありません。現場を訪問し、「何に困っているのか」までを含めて把握し、その場で該当製品のデモを実施するところまでが基本のスタイルです。
「どう設置すればよいか?」「本当にラインで使えるのか?」こうした疑問をその場で解消してくれる営業は、単に「売る人」というよりも“製品のプロフェッショナル”。製品を納品して終わりではなく、導入後も気軽に相談できる「頼れる存在」として、ユーザーに寄り添い続けます。
販売体制にも特徴があります。
キーエンスは、ユーザーとキーエンスが直接つながる直販体制を採用しています。これによって顧客は、見積もりがすぐ届き、製品の仕様もその場で確認できるなど、ロスが非常に少ないスピード感でサポートを受けられます。
とくに製造現場は、「ラインが数時間止まる」だけで、すさまじい損失が発生することも。そんな時に「メーカーに聞いて折り返します」とは言っていられません。“即対応”こそが、ものづくりの現場では事業の存続に直結するんですね。
自社工場を持たず、リソースを集中させる
さらにキーエンスは、自社工場を持たないファブレス経営を採用しています。
商品の製造は信頼できる協力工場に委託し、社内では「企画・設計・品質管理・販売」など、付加価値の高い業務にリソースを集中させています。
これによって、製品の特性に最適な工場を柔軟に選定でき、市場ニーズの変化にもスピーディに対応できるというわけ。ただし、すべてを丸投げするわけではなく、設計・品質・検査の重要ポイントは自社でしっかり管理し、キーエンス品質を守り抜いているのです。
キーエンスをひと言で紹介するなら、「社会のバックエンドを支える、超高効率プロフェッショナル集団」ということになりますね。

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