Google「Gemini」を採用しユーフォリアが開発、大阪の建設現場でも活用予定
“スポーツの知見×生成AI”で酷暑の作業を安全に 体重を測るだけの「熱中症対策」ソリューション
2025年05月29日 16時45分更新
職場での熱中症対策が2025年6月1日より義務化されるなど、近年の夏の気温上昇に伴い、問題視される熱中症リスク。企業の対応は急務だが、建設業界など、ウエアラブルデバイスでの対策が難しい現場も多いという。
スポーツテック企業のユーフォリアは、2025年5月28日、 生成AIを活用した、現場作業員向けの熱中症対策ソリューションを開発したことを発表した。体重を測定するだけで、生成AIが適切なアドバイスをしてくれるサービスとなり、Googleの生成AI「Gemini」と Google Cloudのサービスを活用して開発されている。
同ソリューションでは、出勤時・休憩前・退勤時の1日3回程度の体重測定をするだけで、熱中症リスクを検知できる。スポーツ選手のコンディション管理サービス「ONE TAP SPORTS」を通じて蓄積してきたデータや知見を、労働環境の熱中症対策に応用し、「体重減少量(脱水)」から熱中症のリスクレベルを評価する。
加えて、Geminiが、収集されたコンディションデータ、体重データや気象情報などを基に、必要な水分摂取量や熱中症を予防するための具体的な個別アドバイスをしてくれる。
本ソリューションは、既に、奥村組(大阪市)の建設現場での導入が決まっているという。今後は、建設業や製造業、運輸業、各種屋外イベントなど、熱中症リスクが高く、ウエアラブルデバイスの常時装着が難しい現場への展開を目指していく。
