実際に、コネクターを引き抜いてみましょう。小型の液晶ディスプレー内部にちょうどいいコネクターがあったので、これで試してみます。
コネクターをつかむとわかりますが、SS-10の先端にある凹み部分が、絶妙にコネクターのフチをキャッチ。滑って外れる心配もなく固定できます。あとは真っ直ぐ引き抜くだけ。爪が剥がれそうな思いをしながら引っ張るのとは違い、思っていたよりも簡単にスポッと抜けてくれました。
さらにピン数が多くなるとどうかと思い、すぐ近くにあった10ピンのコネクターでもチャレンジ。
当然固さはこちらが上で、単純な引っ張りだけでは抜けませんが、少し揺らすようにしつつ引き上げると、こちらも抜けてくれました。
●抜くだけでなく、挿すときにも使えた!
先端の凹みがかなりしっかりとコネクターをキャッチしてくれるため、「これ、引っ張るだけでなく、押し付けても平気では?」と考え、コネクターを挿せないか試してみたところ……あっさり成功。指で挿すより断然作業しやすいです。
コネクターの先端が見やすいので、ピンがズレてしまったり、斜め挿しになったりといった失敗も激減するでしょう。
パッケージの写真を見ると、コネクターだけでなく、ジャンパーピンを挟んでいる様子が写っていました。試してみるとこれも余裕。着脱どちらにも使えるので、挿し替え作業も楽になります。
上手く使えば、自作PCの内蔵USBとか、フロントパネルのコネクターを挿すのにも役立ってくれそうです。とくに、狭くて指が入らない、ピンセットだと保持力が弱くて使えないといったときは、SS-10の出番でしょう。
●過去の自分に教えてあげたい専用工具のすばらしさ
SS-10を使うと、苦戦していた基板コネクターが楽に取り外せ、今までなんで使わなかったのだろう……と自分を責めたくなるくらい便利です。
ただし、どんなコネクターにも使えるわけではありません。上部にでっぱりがあって、SS-10の凹み部分でキャッチできる形状のコネクターに限られます。とはいえ、そこそこ多くのコネクターがこういった形状をしているので、意外と活躍の場は多そうです。
ピンセットやラジオペンチ、精密ドライバーなどを駆使すれば大抵のコネクターは何とかなりますが、簡単ではありません。それだけに、コネクターが固くて外すのに苦労した記憶がある人や、ケーブルを引っ張って大失敗した経験がある人であれば、SS-10を持っておいて損はないでしょう。あれば、次から楽になりますからね。
●お気に入りポイント●
・固いコネクターも外しやすい
・挿す時にも使える(場合がある)
・実売900円前後で買いやすい
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ENGINEER エンジニア 基板コネクター抜き SS-10エンジニア(ENGINEER)

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