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PDGの日本初進出は総容量96MWの「TY1キャンパス」、AI対応DCとして市場の牽引役を目指す

ラックあたり140kVA! AI/ハイパースケーラー向けデータセンターがさいたま市にオープン

2025年04月24日 11時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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PDGの日本初進出データセンターとなる「TY1キャンパス(1号棟)」

 アジア太平洋地域(APAC)の主要都市にデータセンターを展開するプリンストン・デジタル・グループ(PDG)は、2025年4月24日、埼玉県さいたま市で国内最大規模のデータセンター「TY1キャンパス」の提供開始を発表した。

 PDGの日本初進出となる同キャンパスは、総ITロード(データセンター内でIT機器に供給される電力容量)が96MW、ラックあたりの給電容量は最大140kVAで、AI/GPUサーバーの高密度収容にも容易に対応するという。

 前日に行われた記者向けの見学会には、PDG 会長兼CEOのラング・サルガメ氏、PDG Japan マネージング ディレクターの髙橋善長氏が出席し、TY1キャンパスの特徴や日本市場におけるサービス戦略、地域との連携について説明した。

PDG「TY1キャンパス」プロジェクトの概要

プリンストン・デジタル・グループ(PDG)会長 兼 CEOのラング・サルガメ(ラング・サルガメ)氏、PDGジャパン マネージングディレクターの髙橋善長氏

総ITロードは96MW、国内有数の大規模データセンターキャンパス

 PDGは、シンガポールに本社を置き、アジア太平洋地域(APAC)全域に展開するデータセンター開発/運用事業者だ。2017年の設立以来、シンガポール、中国、インド、インドネシア、マレーシアに展開しており、日本は6カ国目となる。さらに今年(2025年)後半には、韓国、オーストラリアにもデータセンター開設を予定している。

 CEOのサルガメ氏は、同社がAPACに展開するデータセンターについて「合計のITロードは1.1GWを超える」と、その規模を強調する。PDGのメイン顧客は、特定のハイパースケーラー(大手クラウドプロバイダー)やビッグテック(大手テクノロジー企業)であり、顧客各社の拠点拡大に併走するかたちでデータセンターを展開している。

PDGのこれまでの歩み。ハイパースケーラー向けDCで拡大し、現在はAI向けDCとしてシェアを獲得しつつあるという

 日本初進出となる今回のTY1キャンパスは、総ITロードが96MWという、国内有数の大規模データセンターキャンパスとなる。現時点では1号棟のみ(6階建、延床面積およそ3万㎡)が竣工しており、1号棟のITロードは48MW規模。今後、需要動向を見ながら、同規模の2号棟の建設も進める計画。

 PDGでは4年前(2021年)に日本市場/東京への進出を決定し、2022年に日本法人のPDG Japanを設立。TY1キャンパスの開設に対して、10億ドル(およそ1500億円)の巨額投資を行っている。

 さいたま市を選んだ理由について、サルガメ氏は、東京都心から35km未満で通信遅延が少ないことに加えて、電源供給の制約が少なかったこと、大規模な土地の獲得ができたこと、そして将来的に市場の成長性が見込めることを挙げた。東京エリアのデータセンター建設容量は、2030年には2024年の「2倍」の規模となる、約3GWになると予想されている。

 PDGは、ハイパースケーラーや大手テクノロジー企業との密な関係を築いている。サルガメ氏は、TY1キャンパスの竣工に際して「非常に良いかたちで、長期のリース契約を結ぶことができている」「すでに成功の兆しが見えている」と語った。

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