X(SNS)上では3月下旬頃から、タイムライン上の特定のポストについて、「@grok ファクトチェック」などと投稿し、生成AI「Grok」にファクトチェックを依頼することが流行している。
GrokのXアカウントにリプライで指示するだけ
GrokはX関連企業の「xAI」が開発するチャット型の生成AI。専用アプリまたはXのメニューからチャット画面を呼び出すか、Grok公式Xアカウント(@grok)宛にプロンプト(指示内容)を投稿する形で利用できる。後者の場合、Grokからの返答は投稿者へのリプライ(返信)の形で提供。投稿者が公開アカウントの場合、ほかのユーザーも投稿者とGrokのやり取りを見ることができる。
冒頭で触れたGrokによるファクトチェックも、「@grok」を利用したものがほとんどだ。具体的には、ファクトチェックしたいポストに「@grok ファクトチェックして」などのリプライを送り、Grokの公式アカウントに当該ポストのファクトチェック結果をリプライさせるというものになっている。
簡単な操作で、24時間いつでも素早くファクトチェックができるなら、これほど頼もしいツールはない。だが、それはAIが必ず正しい回答を出せる場合の話だ。
2025年4月現在、Grokを含む生成AIは単純な誤答や、信頼性の低い参考文献を基にした回答も多く、ファクトチェック向きとは言いがたい。
今後、技術が十分に進歩するまでは、AIの回答は参考程度にとどめ、人間がきちんと情報を精査する必要があるだろう。
