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新清士の「メタバース・プレゼンス」 第101回

ChatGPT、“ジブリ風”で世界騒然 画像生成AIが「自己回帰」で新時代に

2025年04月07日 08時00分更新

文● 新清士

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画像スタイルの変更も指示するだけ

 様々な画像スタイルへの加工も指示するだけで簡単にできます。

 筆者が開発中のゲームに登場するカエルのキャラクターを読み込み、ピクトグラム、唐草模様を生成させたり。殺人事件といったシリアスな画風の漫画風、リラックスした漫画風などの画像も試してみました。全体的な描画能力の高さと柔軟性はすごく感じさせられます。

4oに出力させたピクトグラム、唐草模様。元画像は右側の3Dモデルのスクショ

漫画風に出力したもの。カエルの3Dモデルのスクリーンショットを3枚読み込んで参考画像とさせている。シリアスなシチュエーションは左

 グーグルの「Gemini」も同じようにできることは多かったものの、倫理規定が厳しくて出力を拒否されることも多かったんですね。それに比べてChatGPTは割と出しやすい印象です。ただ、明らかに性的な画像が拒否されたり、あまりリアルになりすぎないようにキャラクターが頭の大きなデフォルメされる傾向があり、一定の描画できるものへの制限はかかっています。

人物やロボットの「後ろ姿」も出せる

 キャラクターデザインなどの参考画像として使えるかも試してみました。

 Midjourneyで出力した画像に「背面を描いて」と指定すると、ロボットの裏側でも普通に出せます。設定を盛り込んで反映して、と言えば、やはりそれなりに出してくれます。男性キャラでは甲冑のディティールが省略されたり、女性キャラでは剣が弓になっていたり、羽の位置がおかしかったりと細部には課題を抱えていますが、人間がブラッシュアップしていくための参考画像として使うには十分な品質の画像が出ているようにも思えます。画像生成AIを使って三面図を描くことは、大きなハードルではなくなりつつあります。

キャラクターを使った背面図生成のサンプル。いずれもMidjourneyで下絵を作り、それを読み込ませ4oで「後ろから見た図を描いて」と指示している

左側2枚が、4oで生成したロボットの背面。右の前面はMidjourney v6で作成。プロンプトは「このロボットの背面の様子を描いて」とシンプル

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