デザイン次第で会社のシステムは劇的に使いやすくなる
14年の実績、業務システム専門UX/UIデザインFixel株式会社 JID2025ブースレポート
提供: TIS株式会社
2025年2月28日に開催された展示ビジネスカンファレンスイベント「JID 2025 by ASCII STARTUP」に、業務システム向けのUX/UIデザインソリューションを提供するFixel株式会社が出展。社内システムの使い勝手は仕事の効率を左右するだけでなく、売上や採用にも影響する。業務システムにおけるデザインの課題と改善策について同社セールス担当の旭拓氏にお話を伺った。
なぜ社内システムは使いにくいのか?
日常生活で使うスマホアプリやウェブサービスは直感的で使いやすいのに、「会社のシステムは使いづらい」と感じたことがある人は少なくないはずだ。その背景には、いくつかの要因がある。まず、企業向けシステム開発では、必要な機能を実装することが優先され、デザインが後回しにされがちだ。特に、法人向けシステムを開発するベンダーやSIerには、UX/UIデザインの専門家が十分に確保されておらず、ユーザー視点が欠如してしまうことがある。その結果、ユーザーにとって直感的ではない操作性や複雑な画面構成のシステムが生まれ、業務効率が低下してしまうことも。こうした課題を解決するため、Fixel株式会社は14年にわたり、製造業や医療、建設業界、SIerなど幅広い業界で300件以上の業務システムのデザインを手掛けてきた実績を持つ。
「我々は、単に見栄えを良くすることではなく、業務効率を上げ、ユーザーがより使いやすいデザインを提供することに重点を置いています。これまでは従業員の方が使いにくさを我慢していたり、運用で補っていた部分を使いやすく改善することで、『業務にかかる時間が半分になる』といった具体的な効果をKPIで示せるデザインを心がけています」と旭氏。
デザインの改善でコールセンターの対応時間や、システムのフロントエンド開発期間が半減
Fixelのサービスでどのように業務が改善されるのか、具体的な事例を紹介してもらった。
あるコールセンターでは、10を超える別々のシステムをスタッフが切り替えながら対応していたため、時間がかかり、トレーニングコストも膨らんでいたという。これらのシステムを統合し、1つのUIに集約。その結果、平均対応時間は4分から2分へと短縮され、教育コストの削減やスタッフの負担軽減が実現。さらに、対応のスピードアップにより顧客満足度の向上も期待される。
ソフトウェア会社やSIer向けに構築したデザインシステムでは、ウェブサイトやソフトウェアの画面デザインの部品をすべてライブラリ化し、統一されたデザインが適用される仕組みを構築。これにより、フロントエンドの開発期間が約半分に短縮され、納期短縮を実現したとのこと。
定量的な価値を生む「UXデザインプロセス」
同社のデザインソリューションの最大の強みは、UX/UIデザインを定量的に評価し、その効果を明確に証明できる点にある。それを裏付けるのが構造化されたUXデザインプロセスだ。
同社のUXデザインプロセスは、1)評価フェーズ、2)計画フェーズ、3)分析フェーズ、4)実装フェーズ――の4段階で構成され、そのサイクルを回すことで課題解決を行なう。
評価フェーズでは、既存システムの問題点を徹底的に洗い出し、課題をリスト化する。この段階での分析が改善案の質を左右する。計画フェーズでは、クライアントとともに優先順位の高い課題を整理。KPI(重要業績評価指標)を設定し、解決に向けた具体的な目標を明確化する。分析フェーズでは、ユーザーの操作環境や動作を観察し、ペルソナやジャーニーマップを用いて典型的なユーザー像を描く。この段階では、システムを使う人の心理状態や操作環境(手袋をつけたまま操作する必要がある場合など)も詳細に検討が行われる。最後の実装フェーズでは、ワイヤーフレームやプロトタイプを用い、ユーザーテストを実施。
得られたフィードバックを基に、このプロセスを何度も巡回させることで、実効性の高いデザインを実現している。
業務システムの使いやすさの向上は、従業員の生産性を高めるだけでなく、コスト削減や企業の成長にも大きく寄与するものだ。「システムが使いづらいけれど、システム部や外部の開発会社にどう伝えればいいのかわからない」という人向けに、熟練のデザイナーが既存システムを診断して課題の整理と改善方針を提案するサービスも提供している。そのほか、同社では新規サービスの立ち上げ支援も行っている。アイデアと技術力はあるけれど、デザインに自信がないスタートアップは相談してみてはいかがだろうか。






























