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石川温のPCスマホニュース解説 第224回

孫正義会長がAIの“水晶玉”に見た、iPhone独占販売に近い「勝ちパターン」

2025年02月05日 17時00分更新

文● 石川温

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 2025年2月3日に開かれたソフトバンクグループによる法人向けイベント。孫正義会長の手には水晶、クリスタルが握られていた。

 ソフトバンクグループはOpenAIとともに企業向け生成AI「クリスタル・インテリジェンス」を開発、販売していくと明らかにした。

 クリスタル・インテリジェンスは、企業内にあるあらゆるデータをAIが読み込み、様々な部署で資料の作成や意思決定の支援をできるようにするという。 

ソフトバンクが「クリスタル」採用第1号に

 今回、ソフトバンクグループはクリスタル・インテリジェンスを提供する上で、OpenAIとともに「SB OpenAI Japan」という合弁会社を設立する。出資比率はソフトバンクグループが50%、OpenAIが50%だ。

 SB OpenAI Japanは、クリスタル・インテリジェンスを企業に販売し、将来的には海外展開も視野に入れる。孫会長としてはAIが人類の知能を遙かに超えるAGI(人工汎用知能)革命を目指しているが、まずに企業向けに最先端AIを提供することでAGI革命の足がかりにしたいようだ。

 ちなみに、このクリスタル・インテリジェンスを採用する第1号として、ソフトバンクが名乗りを上げた。

 ソフトバンクには、通信会社のソフトバンクを筆頭に、LINEヤフーやPayPay、ZOZOなどがそろう。これらの企業には人事、労務、財務、法務、マーケティング、R&D、さらにはカスタマーサービス、インフラ構築、エンジニアリング、営業、店舗などの現場において、2500のシステムが稼働しているという。

 これらのデータをすべてAIに読み込ませて「クリスタル・インテリジェンス」として、資料の作成や経営戦略の立案などに役立てるというわけだ。

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