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データ圧縮率を2倍に高めつつIOPSは1.5倍、30/60TBの大容量NVMe SSD、64Gb FCにも対応

NECの基幹業務向けストレージに最上位モデル「iStorage V310F」追加

2025年02月03日 11時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 NECは2025年2月3日、基幹業務向けプライマリストレージ製品「iStorage Vシリーズ」の最上位モデルとして、新製品「iStorage V310F」を発表した。2024年5月発売の「V310」を強化したモデルで、高性能化/高機能化、セキュリティ強化が図られている。2月14日より出荷を開始する。

>新製品「iStorage V310F」の本体

「iStorage Vシリーズ」現行ラインアップと新製品「V310F」の位置付け

 iStorage V310Fでは、新たにデータ圧縮専用ハードウェアを搭載し、より圧縮率の高いアルゴリズムを採用した。これにより、重複排除/圧縮処理後のデータ削減量は、現行機(V310)比で約2倍に増加した。加えて、圧縮処理をCPUからオフロードするため、装置性能(IOPS)が最大1.5倍に向上しているという。

 また、FC(Fibre Channel)インタフェースは、32Gbpsに加えて64Gbpsにも対応。これにより、大容量データ処理の対応力を強化した。

 内蔵ドライブについては、大容量NVMe SSD(30TB、60TB)もサポート。これにより基本筐体の収容能力を高め、大容量データを扱うシステムにおいても、ストレージの省スペース化を図ることができる。

 V310でも提供してきたRAID 6の拡張機能「Advanced Dynamic Provisioning(ADP)」では、運用開始後もドライブ1台単位での増設を可能とした。これにより、大きなコストをかけることなく増設が可能となり、投資コストの適正化が図れる。

大容量NVMe SSDのサポート、ADP RAID 6のドライブ増設単位の拡張

 セキュリティ強化の新機能「Secure Snap」も搭載している。これは、取得したスナップショットデータを一定の期間、書き換え/削除できなくする機能。これにより、ランサムウェア攻撃などにおけるスナップショットデータの破壊を防ぎ、攻撃前のデータ復元を可能にする。

ランサムウェア攻撃への備えとしてスナップショットデータの保護機能を搭載

 iStorage V310Fの希望小売価格(税抜)は、1787万3000円から(最小構成:本体+1.92TB SSD×3+32Gb FC 8ポートインタフェース+標準搭載ソフトウェア)。

 なお、現行機のV310も引き続き提供される。64Gbps FCインターフェース対応、30TB/60TBの大容量NVMe SSD対応、ADP RAID-6のドライブ増設単位の拡張は、V310でも同時に行われる。

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