トレンド押さえてる?支援したくなる起業家像とは
スタートアップが資金調達を成功させるためには、ビジネスの収益性をアピールすることが不可欠――という考えはもはや古いのかもしれない。ICTスタートアップリーグの運営委員会委員で株式会社みらいワークスの代表取締役である岡本祥治氏は、スタートアップのトレンドについて「私が最初に起業した17年前はハングリーな起業家が多かったが、今は社会課題の解決への強い志を持った起業家が増えており、応援したくなる市場環境になってきた」と語っている。若い起業家は幼少期からスマートフォンやYouTubeがあり、物質的な豊かさに加え、情報に恵まれた環境で育ったことからお金を稼ぐことよりも社会課題に対する意識が高いようだ。
副業の広がり、調達環境の向上、先輩起業家の存在などから、経営に必要な「人・モノ・金・知恵」といった起業環境は整いつつあり、スタートアップを取り巻く周囲の目も10年前とは大きく変わった。利益追求をあからさまに前面に出すと、かえって投資家や世間から敬遠される風潮もあるようだ。ビジネスはどう転ぶかわからず、起業時にビジネスモデルが確立されているわけでもない。それよりも、どのように社会課題に向き合うかを率直に説明することが支援者の心を動かす秘訣と言えそうだ。
文:スタートアップ研究部
ASCII STARTUP編集部で発足した、スタートアップに関連する研究チーム。起業家やスタートアップ、支援者たちの活動から、気になる取り組み、また成長・成功するためのノウハウやヒントを探求している。この連載では、総務省のICTスタートアップリーグの取り組みからそれらをピックアップしていく。
※ICTスタートアップリーグとは?
ICTスタートアップリーグは、総務省「スタートアップ創出型萌芽的研究開発支援事業」を契機として2023年度からスタートした官民一体の取り組み。支援とともに競争の場を提供し、採択企業がライバルとして切磋琢磨し合うことで成長を促し、世界で活躍する企業が輩出されることを目指している。
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