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AIチャットボットやRAG、予測推論、アプリ生成までパートナーサービスが勢揃い

1000本ノックでイメージつかめ!AIを手軽に試せるkintoneとの組み合わせ

2025年01月07日 10時30分更新

文● 柳谷智宣 編集● 福澤/TECH.ASCII.jp

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 2024年11月7日から8日、幕張メッセにてサイボウズの年次イベント「Cybozu Days 2024」が開催された。

 126ものブース展示のほか、今年もさまざまなセッションが展開され、来場者たちが耳を傾けた。今回は、そんなセッションの中から「kintone×AI連携 ユースケース1000本ノック」をレポートする。

kintoneでAIを活用するユースケースがこれでもかと披露された

 本セッションでは、AIが業務にどう役立つのか、具体的なイメージが湧かない人に対して、kintoneとAIを活用した実践的なアプローチが紹介された。登壇したのは、kintoneのエコシステムによるAI活用を推進するチーム(エコシステムAIチーム)の佐藤太嗣氏、松尾繭氏、岡田亜美氏の3人。佐藤氏と松尾氏は野球のユニフォームを着て登場、楽しい掛け合いが繰り広げられた。

 「今年のサイボウズデイズは126ブースが出展しているのですが、そのうち40のブースでAIが展示されています」と岡田氏(参考記事:サイボウズに負けじと、AIに舵を切るkintoneパートナーたち ― Cybozu Days 2024注目ブース)。

サイボウズ アライアンスビジネス開発部 兼 エコシステムAI PjM 佐藤太嗣氏(左)、サイボウズ Co-CreationTeam 兼 エコシステムAI 松尾繭氏(中)と岡田亜美氏(右)

 ただ、話題になってはいるものの、実ビジネスで使うにはまだまだ課題があると感じている企業は多い。例えば、「一般論しか返ってこないので業務に組み込みづらい」、「ビジネスのプロセスと分断されていて活用が進まない」、「導入・運用のハードルが高くてなかなか手を付けられない」といった課題だ。

 kintoneとAIを組み合わせることでこれらの課題が解決できるという。ということで、1000本ノック形式で、ユースケースが次々と登場。実際に実現するパートナーサービスのデモを交えて披露された。

ユースケース1:新人のビジネスメール作成(外部LLM連携)

取引先にメールを送りたいけれど、ビジネスメールの書き方がわからない。先輩や上司は外回りに行っているし、教えてもらう時間も取れない。

これが「kintone×AI」で↓

kintoneに蓄積された情報や要件をもとに、AIがメール案を生成してくれる。教育する時間も圧縮でき、新人はきちんとしたとメールを送れるようになる。上司や先輩も営業活動に集中することができるだろう。

 セッションでは、M-SOLUTIONS「Smart at AI」のデモが行われた。どんなメールを書いてもらいたいかを箇条書きで入力すると、裏側で設定されているプロンプトにはめ込まれて生成AIに送られる。出力結果はkintoneに入力され、ユーザー側からはボタンを押すだけで、ビジネスメールが生成されたようにみえる。

Cybozu Daysに出展の関連パートナーサービス:
・M-SOLUTIONS「Smart at AI」
・メシウス「krewSheet」
・アールスリーインスティテュート「gusuku Customine」
・スリーシェイク「Reckoner」
・オートロ「AUTORO」
・BizteX「BizteX Connect」
・Yoom「Yoom」

kintoneの情報をもとに生成AIにプロンプトを投げ、出力をkintoneに格納できる

ユースケース2:コンサル業における顧客業界の専門知識理解(AIチャットボット)

顧客と会話をするときに専門用語や知識が必要なので、ChatGPTで調べるのだけれど、普段使うkintoneから離れて別画面になるのが面倒くさい。

これが「kintone×AI」で↓

使い慣れたkintone内にAIチャットウィンドウを呼び出して、そこからChatGPTを使うことができる。作業が分断さないため、AI活用も捗るだろう。

 NDIソリューションズ「きんちゃぼ」では、kintoneの画面内のAIチャットボットに「kintoneで作成できるおすすめのアプリはありますか」といった質問を投げかけると、ChatGPTと連携して回答が返ってくる。

Cybozu Daysに出展の関連パートナーサービス:
・スターシステム「ネクストジャーニー」
・サイドスリー「こだわりkintoneプラグイン」
・NDIソリューションズ「きんちゃぼ」

kintone内でAIとチャットできる

ユースケース3:コールセンターでの過去対応履歴の参照(RAG)

毎日色々な顧客と会話をするため、過去の対応履歴を参照するのだけれど、手間がかかるし、意外とスキルが求められる。

これが「kintone×AI」で↓

RAGによってkintone内の履歴データをもとにAIが回答生成。kintoneに蓄積されたデータやノウハウを有効活用できる上に、顧客対応の品質も向上できる。

 セッションでは、M-SOLUTIONSの「Smart at AI」で、社内規約からナレッジ検索をするデモが行われた。

Cybozu Daysに出展の関連パートナーサービス:
・M-SOLUTIONS「Smart at AI」
・ジョイゾー「Joboco for Smart at AI」
・ソフトクリエイト「Safe AI Gateway」
・NDIソリューションズ「きんちゃぼ」
・ワークスアイディ「neoAI Chat」
・ネオス「AideaSuite(RAG)」

kintone内のデータを元に生成AIを利用できる

ユースケース4:製造業における売上予測と生産出荷調整(予測推論)

在庫が余ったり足りなくなったりしないように日々生産管理を頑張ってるけれど、営業の予測が全然あてにならない。

これが「kintone×AI」で↓

kntoneの過去データをもとに、AIに売上予測を算出。出荷に合わせて在庫を調整できて、適切な在庫量が保てるようになる。

 システムズナカシマ「AIntone+」のデモでは、パン屋の売り上げを、過去の実績情報および平均気温、降水量などの気象情報から予測する様子が紹介された。

Cybozu Daysに出展の関連パートナーサービス:
・システムズナカシマ「AIntone+」

kintone内の実績のほか、気象情報も加味して顧客数や売上を予測

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