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女性向け人材育成プログラム「Code; Without Barriers in Japan」が個人の生き方にもたらした影響

AIスキルと「自信」を身につけて、どう変わった? 2人の女性に実感を聞く

2024年12月02日 08時30分更新

文● 大河原克行 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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フルタイム勤務、子育て、家事……忙しい毎日のなかで学習時間をやりくり

 今回インタビューに応じてくれた2人のCWBJ参加者は、それぞれ異なるキャリアと目標を持っている。

 第1期中にプログラムを修了し、デジタルバッジを取得した花香さおりさんは、SEやプログラマーとしての職務経験を持つ。一時、体調を崩して仕事を辞め、現在は派遣社員として一般事務の仕事に就いている。

 再びSEやプログラマーの仕事に挑戦したいとは思っていた花香さんだが、自分のスキルや置かれた環境などを考えると、飛び込む自信がなかなか出なかったという。「女性であることや年齢の問題、事務以外の仕事には就きにくい派遣社員の状況――。自分の価値を高めて、どこでも仕事ができるようになりたいと考えていたところ、新聞記事でCWBJのことを知り、参加を決めました」(花香さん)。

 女性向けのプログラムであること、無料であることも、心理的なハードルを引き下げたという。また、かつてIT業界で働いていただけにマイクロソフトの名前はよく知っており、その会社が実施するプログラムであることも安心感につながった。

 5月から10月までのプログラム期間中には、eラーニングによる自習に加えて、リアルタイムでのオンライン受講機会が4回あり、フルタイムで勤務している花香さんには時間調整が難しいところもあった。そこでは家族からの支援を得て、学習時間を確保したという。

 「仕事の時間調整だけでなく、子どもの行事があったり、家族が熱を出したりと、思いどおりに学習が進まない時期もありました」(花香さん)

 さらに「第1期の期間中に修了する」という目標を掲げたことも、仕事や家事に忙しいなかで時間調整に苦労した理由のひとつだった。花香さんは、6カ月間を振り返りつつ「ちょっと無理をしすぎたかな」と笑う。

 実は、CWBJは第1期の期間中に学び終えなくとも、第2期以降に続けて受講することができる。つまり、自分のペースでスキルを身につけることができる仕組みだ。それに加えて、第1期ではリアルタイムで実施していたオンライン講座を、第2期からはオンデマンドで受講できるようにして、忙しい女性がより受講しやすい環境を整える。

“女子会のような”コミュニティも気持ちの支えに

 途中でくじけそうになったこともあった花香さんだが、講師から「やめるとか、あきらめると言ってはだめ。わからないことがあれば、聞いてくれれば何でも答えます」と励まされ、教わる側と教える側の一体感を感じて、学びを続けることができたという。

 また、講義のなかでわからない言葉が出てきた際には、Copilotを立ち上げて「○○を専門用語を使わずに解説して」と問いかけ、理解を深める“裏技”も使っていた。

 CWBJで学びを深めた花香さんは、AzureのAI資格である「Microsoft Certified: Azure AI Fundamentals(AI-900)」を取得。「今後の活動に向けて自信がついた」と語る。

 学びやトレーニングの機会提供に加えて、花香さんが感じたCWBJのもうひとつのメリットが「コミュニティの存在」だ。「まるで“女子会”のような盛り上がり。楽しく情報交換ができ、自分の考え方を広げるという点でもプラスになりました」(花香さん)。

 花香さんは、ITスキルは「どこででも仕事ができるようになるために必要なもの」だと考えており、無料のCWBJに“お試し感覚”で参加してみてはどうかと呼びかける。

 「CWBJであれば、ITスキルがなくても参加して大丈夫です。もしかしたら、参加して初めて『自分がITに合っている(相性が良い)』ことに気づくかもしれない。それはやってみないとわかりませんよね。だから、まずは参加してほしい。最初は気軽な気持ちで参加するのがいいと思います」(花香さん)

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