Silent-Master NEO Z890をレビュー
「本当に電源入ってるの?」265K&RTX 4070 SUPERでもめっちゃ静かなゲーミングPC、黒神話:悟空も4Kで◎
2024年12月01日 10時00分更新
静音ながらも最新CPUと人気GPUでしっかり高性能
では、肝心のCPU性能はどうなのか? 「CINEBENCH R23」と「CINEBENCH 2024」を試してみよう。どちらもCGレンダリング速度からCPU性能を測定してくれるベンチマークソフトだが、CINEBENCH 2024のほうが新しく追加された命令への対応などで、負荷がより高くなっている。
試したテストは、全コアを使用するMulti Coreと、1つだけ使用するSingle Coreの2つ。結果は「pts」という単位の独自スコアーで表示され、このスコアーが高ければ高いほど、高性能なCPUとなる。なお、どちらも同じ単位が使われているが、相互に比較はできないので注意したい。いうことで、結果を見てみよう。
CPUが最新のCore Ultra 7 265Kということで、どちらのテストも好成績だった。ただし、同じCPUを搭載した別のPCと比べると、Multi Coreのスコアーがやや低くなっていると思うかもしれない。それは電力設定の差だ。
Silent-Master NEO Z890では、短時間の処理では「PL2=250W」の電力で動作するものの、長時間かかる処理では「PL1=125W」という設定がデフォルトだ。つまり、Core Ultra 7 265Kのインテル推奨設定を採用している。どのくらいの違いがあるかというと、PL1=160W(PL2は250Wで同じ)になっているサイコムの「G-Master Spear Z890」と比較してみるとわかりやすい。
CINEBENCH 2024のスコアーを見てみると、Silent-Master NEO Z890のMulti Coreが1741ptsであるのに対し、G-Master Spear Z890は1922ptsと1割近くも高い。しかし、Single Coreの性能はほぼ変わっていない。PL1設定は、あくまで高負荷が長時間続くマルチスレッド時の最大性能だけに影響があるわけだ。
もちろん、PL1の設定をUEFIなどから変更すれば、Silent-Master NEO Z890の性能はもっと上がる。しかし、ゲームなどの数コアにしか負荷がかからないソフトでは影響が少ないので、静音性と性能のバランスを優先しているというわけだ。この絶妙な見極めが同社の本領と言えるだろう。
3D描画性能は定番の「3DMark」でチェック。このベンチマークソフトには数多くのテストが用意されているが、DirectX 12 Ultimateに対応し、リアルタイムレイトレーシングを使用する最も重たい「Speed Way」の結果から。
スコアーは4906で、GeForce RTX 4070 SUPER搭載PCとしては悪くない。この結果であれば、最新ゲームの高画質設定でもWQHD解像度で快適に楽しめるだろう。ほかのテスト結果は表にまとめたので、ほかのPCとの性能比較に役立ててほしい。
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります