成功法則本は効果あり? 週15アクセスから1万3000ユーザーに拡大した「Webサービスの成長戦略」
Webサービス運営はアクセス数をどうやって増やすかが最大の悩み。集客アップをうたう解説サイトや書籍は数多あるが本当に効果はあるのだろうか。令和5年度のICTスタートアップリーグに採択された株式会社BooQsは2冊の本でサービスの成長戦略を学び、週15アクセスから1万3000ユーザーに増やせたという。
同社は、2019年に問題集の投稿サービス「BooQs」を立ち上げるも、週15アクセスの過疎状態だった。そこで『ネットワークエフェクト』(アンドリュー・チェン著)と『プラットフォーム・レボリューション』(ジェフリー・G・パーカーほか著)を参考に、「なんでも学べるサービス」から「英単語を学べるサービス」にターゲットを絞り込んだところ、初期の定着ユーザーを獲得。さらに辞書と単語帳を組み合わせたサービス「DiQt」にリブランディングして1万3000ユーザーまで増やすことができたそうだ。具体的な戦略については同社代表の相川真司氏のnoteに綴られている。
もちろん、本の通りにやるだけでうまくいくとは限らない。しかし上記2冊は、初期のユーザー獲得に必要な基本となる戦略がしっかりと解説されており、Webビジネスを始めるスタートアップなら押さえておきたい内容だ。noteを見ると、同社は本を参考にしながらも成果が出るまでさまざまな手法を地道にやり続けたことがわかる。それでもnoteには「まだPMFに至っておらず、手探りの段階」とある。Webサービスは常に変化し続けるものだけに学び続ける姿勢が大事なのだろう。
文:スタートアップ研究部
ASCII STARTUP編集部で発足した、スタートアップに関連する研究チーム。起業家やスタートアップ、支援者たちの活動から、気になる取り組み、また成長・成功するためのノウハウやヒントを探求している。この連載では、総務省のICTスタートアップリーグの取り組みからそれらをピックアップしていく。
※ICTスタートアップリーグとは?
ICTスタートアップリーグは、総務省「スタートアップ創出型萌芽的研究開発支援事業」を契機として2023年度からスタートした官民一体の取り組み。支援とともに競争の場を提供し、採択企業がライバルとして切磋琢磨し合うことで成長を促し、世界で活躍する企業が輩出されることを目指している。
https://ict.startupleague.go.jp/