ロードマップでわかる!当世プロセッサー事情 第797回
わずか2年で完成させた韓国FuriosaAIのAIアクセラレーターRNGD Hot Chips 2024で注目を浴びたオモシロCPU
2024年11月11日 12時00分更新
性能/消費電力比でNVIDIAのL40Sを60%上回る
2025年には改良モデルのRNGD-SとRNGD-MAXを提供予定
そんなRNGDの性能として公開されているのが下の画像である。絶対性能はともかく性能/消費電力比でNVIDIAのL40Sを60%上回る、としている。
テストはパラメーター60億個のGPT-Jで、こうしたサーバーソリューション向けチップに仕上がっていることを示していると言える。またRGNDは複数カードをPCIe経由で、ホストを介さずに直接接続できるのも特徴である。
さらにPCIeのI/Oバーチャライゼーションをサポートしているので、例えば1枚のシャーシに複数枚のRNGDを搭載したうえで、PE単位で複数のアプリケーションに割り振るといった動作も可能になっている。
FuriosaAIによれば、今回発表のRNGDをベースに、2025年にはより高い性能になるRNGD-Sと、2チップを搭載したRNGD-MAXを提供予定としている。
RNGDカードは今年第3四半期提供とあるが、現時点ではまだ出荷は始まっていないようだ。とはいえ既にかなり高い完成度を保っているだけに、出荷がそう遅れることはないだろう。
すごく高い競争力を持つというわけではないが、手堅い設計もあってスタートアップ企業とは思えないスピードで製品を市場投入できていることは評価すべきであろう。サーバーと言ってもエッジ向けという感じではあるが、おもしろい製品である。
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