米国での「ハグ」は物理的に抱きしめることだけではない?
メッセージとしての「ハグ」を伝える「ポケットハグ」
米国をはじめ、海外の一部の国ではメールやチャット、SNSメッセージの最後に「Sending Hugs」(ハグを送る)というメッセージを書く人がいる。感覚的には女性のメッセージに多い気もするが、ネイティブではないので間違っているかもしれない。
一時、日本国内でも「Free Hugs」が流行って話題になったことがあるが、その手の習慣や歴史の少ない日本では、そもそも「Hugs」がなかなか難解だ。「Sending Hugs」を「ハグを送る」と翻訳するのは、あまりに情緒のない直訳だが、相手を励ましたり、「どうしてる?」と思いやる気持ちをダイレクトに文字で伝えることはなかなか素晴らしい。
そんな「Hugs」(抱きしめる)を詰め込んだポケットハグを送られた人は、台紙に貼りつけられたトークンを引きはがしポケットやかばんに入れて、友達や家族、恋人から思われていたり愛されていることをときどき思い出してモチベーションを高めることができる。
そんな日本ではまだポピュラーではない「ポケットハグ」をtemuで20個ほど衝動買いしてしまった。
お守りや根付の文化がある日本だが
実はポケットハグに近いものはないようだ
ポケットハグと似たモノは、日本にもありそうで実は意外とピンとこない。日本では、自分で買うだけではなく人にプレゼントするポピュラーなモノに「お守り」がある。これは神仏の加護や災難除けを願って身に着ける縁起物で、社寺などで販売されている短いひもの付いた小さな袋が一般的だ。
また同じように短いひもが付いていて、財布などの貴重品に取りつけて、ポケットの無い着物生活などで大事なモノを紛失しないようにする「根付」(ねつけ)もある。根付の中には交通安全祈願や航空安全祈願、長寿だけに目的を絞ったお守りとの兼用ということもある。
日本に限らず海外でも同じかもしれないが、もう1つは効果として「金運」をプラスしたお守りだ。明確に効果を記した小さな取説が同梱されているモノもある。根付風のデザインをのぞけば、多いのは金亀や銭亀と呼ばれる亀型のトークンを財布の中に入れて持ち歩くタイプだ。筆者が気に入って財布に入れているのは小さなガラス細工のだるまだ。どれも信ずる者は救われる系の神社仏閣や観光地でのお土産の定番商品でもある。
ここまで紹介したように、日本では小さなお守りや根付風のチャームといった財布やポケットに入れて持ち出すモノやかばんなどに取りつけるアイテムはかなり多い。一方、アクセサリーとして身に着けるアイテムでは、着ける左右の腕によって意味の変わるブレスレットや、古代から魔除けとして使われていたアンクレットのように腕や足首に巻きつけるアクセサリーもある。
オシャレの延長としてブレスレットやアンクレットにチャームと呼ばれる魔除けや幸運を呼ぶモノをつける人も多い。いずれもアクセサリー兼お守り系だ。チャームは超高級なモノから運が良ければガチャでも簡単に入手可能なジョークモノまでその価格やサイズは多様。コロナ禍の頃はマスクにオシャレなチャームをつけあ女性をよく見かけた。
ガチャやお土産物店、ライフスタイルショップなどでも入手できる少し大型のチャームの多くは、超個性的でコレクションアイテムであり希少なモノであれば自慢アイテムであると同時にフリマで買ったときの値段以上に売れるラッキーアイテムだ。多くの人はキーホルダーに追加のアイテムとしてつけたり、かばんの持ち手などに取りつけるのが多そうだ。
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